相棒シーズン1第5話「目撃者」感想・あらすじ(名作選:乱れ蝙蝠からの寄稿)。
はじめに(ナカノ実験室)。
今回も友人の乱れ蝙蝠からの寄稿です。ドラマの感想ですので、まだ観てない方はネタバレにご注意下さい。
相棒名作選シーズン1「目撃者」
このブログで、いろいろな作品の感想をごちゃごちゃ書いてますが、とりあえずウルトラマンシリーズ、本、アニメ、相棒と4つを過去の名作を主に紹介する形で柱としていきたいと思います。相棒は私の母親も好きな関係でよくレンタルしたの見たのですが、何回も見ているからかほとんど全ての話のストーリーを覚えてきています。という訳でそれを生かして各シーズンから1話ずつ紹介していきましょう。最終シーズン11まで行ったらまたシーズン1に戻るという形で。
今回は第5話「目撃者」。相棒が既にシーズン1から尖んがってた事がよくわかる話です。
小野田官房長官(岸部一徳)が、孫を車で幼稚園に送る途中、孫がおしっこしたくなったというので林に連れていった時に、孫が、ボウガンで射ぬかれた死体を発見する。孫にまで丁寧語で話す小野田。
立ちションする孫に「これも立派な軽犯罪ですから。まあ、今回は緊急避難という事で大目に見ましょう。」
幼稚園児にわかるかよwww。
小野田から教えられて現場に向かった右京さんと亀山君は現場へ。相変わらず伊丹さんと三浦さんに邪険に扱われる。
「特命係の亀山!」
「呼んだ?」
亀ちゃんなにその笑顔wwww。
所轄の刑事
「あの方々何者なんですか? 」
そりゃそう思うわ。 邪険に扱われてるのに有能そうだし。
伊丹さん三浦さん、今より遥かに性格悪いというか特命係に敵意むきだし。特に三浦さん。 今とは別人ですね。
この冒頭のシーンは
「(おしっこ)したい。」「死体」
「ヤ(嫌)ですねえ」
「矢ですねえ」
「特命」「匿名」
と言葉遊びが面白い。
米沢さん、事件の再現で亀山君にボウガン向けて楽しそう。
なんだその悪い笑顔。でも人に向けたくなる気持ちはわかる。もちろん、矢はこの時未装着だけど
右京さんも
「プシュ!」
ってやってるし。
被害者は小学校の教師、平良。
その平良が事件当日、犯行現場で、近所の青年と立ち話していたのを見ていた生徒がいた。
この生徒、手塚守がこれまた亀山君の言葉借りるなら
「こまっしゃっくれたガキ」
担任の恭子いわく
「頭のいい子なんです。良すぎるくらい。」
ほとんど無表情であの右京にたいして
「刑事さん、割と鋭いね」
と言うくらい生意気な子供だった。放課後の図書室で本読んでいた守に事情聴取に行った二人も、守の小学生とは思えない態度に翻弄される。
ちなみに、この時守が読んでいたのはカミュの「異邦人」。
読んだ事あるのかと聞かれて見え張った亀山君、
「ひと通りの海外文学は読破しています。」
嘘つけwww。感想聞かれてごまかそうとしてるじゃねえかwww。
ちなみに、フランスの作家アルベール・カミュの「異邦人」は太陽が眩しいという理由で人を殺した男の話。
私が持っている新潮文庫版で約120ページと短い話ですが、海外文学を代表する作品の一つ。理不尽な理由での殺人を通して、ありふれた普通の人間の心の闇、不条理を書いた作品です。
守は
「多分、主人公は正直者なんだ。嘘のつけない人間なんだよ。ごくありふれた普通の人なんだ。」
と感想を言っていますが、右京さんの言うとおり、充分わかって読んでいる訳ですね。亀山君はストーリー聞いて、
「納得出来ない」
と言っていますが、この感想ももちろん間違っていません。本の読み方は人それぞれです。
ちなみに、母親とこの話見ていたらこのシーンで
「この本はこういう話なの?」
「この感想で正しいの?」
とかいろいろ聞いてきたので、
「うるせえな。自分で読めよ!」
と答えたら嫌がられた。息子と違って母親、読書の趣味は全く無い。
で、殺された平良と話をしていたと守が証言した青年はニートで、ボウガンを登校中の小学生に向けて脅かして喜んでいたバカ。守が「ろくでなし」と呼んだせいで、劇中、「ろくでなし」とか呼ばれません。抗議にいった平良と口論になった事もあり、動機ありと見なされ捕まる。伊丹、三浦が取り調べするが恫喝頼み。
守が事情聴取した伊丹の事を
「無礼な奴だった。多分彼は出世しないね。彼は緻密さに欠ける。」
と散々に言ってたが、 まあ恫喝しかしない取り調べシーン見たらそうおもわざるを得ない。
「ろくでなし」の持つボウガンは犯行に使われた矢と同じタイプだったが、
「ボウガンは盗まれた後、また返ってきた」
と「ろくでなし」は言う。このまま、「ろくでなし」が犯人かと思われたが・・
右京は、現場に残されていた四つの四角い穴、守はいつも遅くまで図書室で本読んでいる事、平良は実はかなり素行の悪い教師で守の担任の恭子に乱暴しようと理科室で襲いかかった事実、ボウガンが非力な人間でも相手を殺せる凶器・・等から一つの結論を導き出す。
犯人は実は守だった。両親に事故で死なれ、親戚ともうまくやっていない守にとって恭子は唯一の理解者であり、恭子を慕っていた。「異邦人」を貸してくれたのも恭子だった。図書室から、平良が恭子に乱暴しようとしているのを目撃した守は怒り、平良を「ろくでなし」の名を騙って呼び出し、椅子に立って背丈を調節して、「ろくでなし」から盗んだボウガンで殺した。現場にあった穴は椅子の跡だった。
恭子を捕まえようと芝居していた亀山に
「だから大人はバカなんだ!恭子先生が人殺しなんかするはずないだろ!」
と叫ぶシーンは彼が初めて感情をあらわにしたシーンだった。守に推理を語る右京に恭子は
「やめてくれ!」
と叫び、右京も
「僕だってもうやめたい!」
と叫ぶ。しかし、真実を追求しなければいけない。小学生の守が殺人犯人だったという真実を・・。
しかし、当の守は平然とした顔で
「平良先生はクズだからね。あんな奴はいない方がいいんだ。「ろくでなし」もクズさ。恭子先生をひどい目にあわすやつは許さない。」
と語り、刑法41条、少年法があるから僕は罰を受けないと言ってのける。ショックで泣き崩れる恭子。厳しい顔の右京と亀山。
意を決した亀山は
「お前の未来を見せてやる」
と、浅倉のとこに連れていく。
浅倉禄郎は亀山の親友の有能な検事だったが、母親が売春婦だった事で差別を受け、少年の頃母親を事故に見せかけて殺害。その後も次々と売春婦を殺害していたが、右京に見破られ逮捕された。今は拘置所で死刑の確定を待っている。生瀬勝久さんが鬼気迫る演技で演じています。亀山は守を浅倉に面会させる。守が人が殺した事を聞いた
浅倉は嬉しそうに
「僕と君は仲間だ。君がここに来るのを待っている。 今の君のままなら必ず来る。 楽しみにしてるよ。」
と、まさに死神のような目で守を見る。呆然とする守に亀山は
「今ならまだ間に合う。引き返せる。おまえ次第だ。」
と語りかける。
さすがに浅倉に死神の目で
「僕と君は仲間だ」
と言われたのがこたえ、守はただの子供に戻って恭子に抱き着いて号泣するのだった。
恭子は守を連れて故郷に帰ると言い、
「どうしたら償えるのか。ゆっくり時間かけて彼と二人で考えたいと思っています。正しい未来を。」
と語り、右京は、どこかに答えはあるはずだと励ますのだった。
この子の頭の良さ伸ばそうとしてたみたいだから、うまくやれるといいんだが。でもやはり先はいろいろと厳しいでしょうね・・。
少年が殺人犯というゴールデンタイムのドラマで衝撃的な話だったが、さすがに被害者は同情出来ないような奴だったな。亀山君が守を浅倉に面会に行かせたシーンは良かった。更正ってああいうやり方でないと難しいのでは?それにしても生瀬さん演技恐すぎるよ。目力凄すぎ。
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※まだ相棒に関する記事はないのでウルトラシリーズの記事をご紹介。
・ウルトラシリーズを見た事無い人に1本見せるとしたら?(1本は選べません)昭和編。
「ウルトラシリーズを見た事無い人にどれか1本見せるとしたら?」
という話が載っていた。シリーズ全体で1本選べ、というのは無理なので各シリーズで1本・・というのも私には無理だ。という訳で3本すつ各シリーズから(泣く泣く)選んでみました。
ウルトラシリーズを見た事無い人に1本見せるとしたら?(1本は選べません)昭和編。
・ウルトラシリーズ名作選1 ウルトラマンタロウ11話
「いや、憎んでたんじゃないのかな。自分を捨てたお母さんをさ。いや、お母さんにそうさせた世の中をといった方がいいかもしれない。」
ここではウルトラマンシリーズフリークの私が個人的に好きな話を紹介していきます。あえて、シリーズや話数は飛び越えて紹介していきます。
ウルトラシリーズ名作選1 ウルトラマンタロウ11話 「血を吸う花は少女の精」(乱れ蝙蝠からの寄稿。)
おわりに(ナカノ実験室)。
私も再放送で見た事ある回ですが、冒頭の言葉遊びに関しては、スルーしちゃってたかも知れません。ラストシーンの衝撃は、感想を読んで思い出しました。たしかに尖っております。
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