[ダメ小説][ツンデレスライダー]『シオ加減アンドロイドガール』(下ネタ含有)
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「…味がしない。」
そう言った直後、プラスチック製の安物のお盆が真っ二つに割れた。5秒前まで僕の前で仏頂面で座っていたハルカの技だ。
「えーと、お盆が…ちゃんと、塩した?」
「してないわよ!塩なんて!」
部屋の中にある物が、ドンドンと素材に変わって行く。
「でも、ホラ、この本には塩一つまみって書いて…」
「何よ!一つまみって分からないわよ!何g何gなのよ!大さじ一杯も小さじ一杯も分からないわ!“すぢ切り”って何よ!全然分からないわ!」
「ハルカ、“すり切り”な。」
ハルカは、時々、『d』と『r』を間違える。部屋の中の物がドンドン破壊されて行く。
「何粒なの!?塩、何粒なの!?何粒だったら美味しいの!?だったらそう書きなさいよ!何粒でも数えてやるわ!100個でも1000個でも10000個でも!何エロい顔してるのよ!そういう意味じゃないわよ!」
破壊が進行して行くが、ハルカは電化製品は壊さない。ハルカは料理が得意だけど、『一つまみ』や『少々』といった厳密でない表現に弱い。TD-2000h。ハルカの型番号だ。ハルカは家庭用アンドロイドだ。
「…やれやれ。」
僕は台所に行き、塩をつまむ。
「ホラ、これが一つまみだよ。」
「…!」
ハルカは無言で塩をハカリの上に導き、塩の重さ、粒の数をインプットしていた。やれやれ、何やってんだろうな…。
「マサルの指って、すごいのね。…くやしいけど、ちょっと
見直した…。」
「え?語尾が?」
「人間の指ってすごいのねって言っただけよ!」
「まあ、人間の指は、髪の毛の太さの違いとかも分かるしね。数値として表現出来ないけど、数ミクロンレベルの違いが分かるのさ。」
中学の時に技術の先生が話していたウンチクをハルカに披露している僕。
「へぇー。」

「すごい!すごい感度だ!まるで洪水だ!指が溺れちまう!」
その夜。
「だ、だめェ、だめェ、そんなトコ、そんなに…。」
「すごい!すごいぞ!どんな風に育ったんだ!」
「い、いやァ、そ、そんな、言わないでェ。」
「どうなんだ?どうなんだ?言ってみてくれ!」
「やっぱり、マサルの、指、すごい…よぉ。」
「よく言ってくれた!それじゃあ本気を出そう!」
学生時代、毛布相手に鍛えた絶技を繰り出す。
「…っ!だ、だめぇ、だめなのぉ…。」
「何がだめなんだい?」
「だ、だめぇ、だ、らめぇ、らめ、なのぉ…!」
TD-2000h。ハルカ。家庭用アンドロイド。シオの加減が苦手だ。時々、『d』と『r』を間違える。位置が近いモノな。開発時の打ち間違いか。なんでも、開発チームが絶妙に偏っていたとか。今夜もロボット三原則に乾杯。
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参考文献:
おな・チャン
:
シード・ガール
(両方ちょいエロ)
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