プラッチックボデー11月力試し公演「赤鬼」@東山青少年活動センター創造活動室
プラッチックボデー11月力試し公演「赤鬼」を観に行きました。プラッチックボデーは団体名。演目は、野田秀樹さんの「赤鬼」。東山青少年活動センター創造活動室という所でありました。京都市です。前売り料金で500円で観ました。
はじめに 「赤鬼」は有名な脚本だと思うのですが、今日、観に行ったプラッチックボデーさんの公演には、赤鬼役を外人さんが演じていました。本物の英語です。私は、ビデオで見ただけですが、野田秀樹さんが演出した「赤鬼」も赤鬼役は外人さんが演じていました。ちなみに「赤鬼」は日本公演と(たしか)イギリス公演があり、日本版は、3人が日本人、外人さん1人で、イギリス公演は、日本人は野田秀樹さん1人、後は外人さんというメンバーで公演が行われています。日本語メインと英語メインの2バージョンある訳です。
私は、両方とも学会の関係で北海道に行った時に、ホテルの有線放送でやっていたのを両方見ていたので、どういった内容か知っていました。だから、今回、ストーリーの部分で迷う事なく観ることが出来ました。これが、既成脚本の強みかな?と。
音響・照明 音響、照明ともに良かったと思います。特に音響は、生演奏の部分があって楽しめました。照明は、光が非常に綺麗でした。ただ、恐らくメモリー操作が使われている所が気になりました。ただ、私がメモリー操作が嫌いなだけですが…。嫌いな理由は、音響、照明ともに、「タイミングを合わせて、効果入れる」ってだけじゃないと思うので、メモリー操作だと、役者の微妙な演技の変化に対応できないのじゃないかな?と、オペレーションをしたことないのに、勝手に思っているからです。メモリーは、本当に便利だと思うのですが、フェーダー操作も職人芸だと思うので、便利なのは、ちょっと嫌です。まあ、オペレーション経験はないのですが…。
役者さん 役者さんは、上手だと思いましたし、好感が持てる役者さんだったと思います。特に赤鬼役の外人さんが良かったです。「外人」という表現は、あまり良い表現だと思わないのですが、他に良い表現が思いつかないのと、どこの国の方か分らないので、使っております。
私が観に行く演劇で、外人さんを観る事は今まで全くありませんでした。だから、ミーハー的になっている所もあるのですが、めちゃくちゃカッコ良かったです。本物の英語で、声もカッコ良かったですし、その声で「イエローサブマリン」なんか歌われた日には…。あまりにカッコ良かったので、アンケートに誤解を招く表現を書いてしまいました…。
ただ、全部誉めるのはポリシーに反しますし、ダメ出し出来る所も探していたのですが、思ったのは…。
・表情のつけ方のバリエーションが少ない。
って、感じですが、国が違えば演劇の考え方も表現方法も違うのかな?と思いました。台詞が英語ってのも、あるかも知れませんが、野暮ったくないのですよね。何にしろカッコ良かった。
ミーハーになっています。
さて、日本人の役者さんですが、気になったのは…。
①滑舌が気になった。
②切り替えの面白みを活かせてなかった。
③複数の役はもっと分り易くコテコテで良かった。
①に関しては、単純に技術の問題です。何がなんでも、「滑舌!」って言うのでなく、「滑舌の悪さも個性か?」って思っていたのですが、やっぱ、良い方が良いと…。特に、野田秀樹さんの脚本の場合は特に。滑舌は、身体的能力に拠る部分が多いと思うのですが、練習すれば改善されることなので、頑張って練習して欲しい所です。滑舌が悪い人が頑張って練習すれば、滑舌の良い人より絶対に味とパワーが出ると思います。
②と③は、演出に拠る部分も多いと思います。「赤鬼」は4人芝居で複数の役を演じるので、キャラクターの切り替えと、それぞれのキャラクターで楽しませる部分があります。野田秀樹さん版「赤鬼」では、転換の部分が面白かったと思います。転換の仕方も、転換後もテクニックだから、役者さんの精進が必要なんでしょうが、演出として、トリッキーな転換がもっとあっても良かったと思います。
一番気になったのは舞台の広さ 一番気になったのは、舞台の広さでした。広すぎたと思いました。野田秀樹さんの舞台では、円形舞台で、お客さんが周りを囲んで見るタイプだったのですが、今回観に行ったのは、三方向が客席でした。
舞台が広すぎると思ったのは、4人芝居だからという部分があります。役者さん一人が支配出来る空間というものがあります。それは、雰囲気(オーラ)、声が良い感じで見せることの出来る領域で、ハンターハンターの念能力で言う所の「円」がイメージに近いと思います。役者さんは4人しかいない訳ですから、円を発生出来る空間も限られている訳です。その円に対して舞台が広すぎるなぁと。円の広がりは、役者さんの努力や、人生等々で広がって行くわけです。また、客観的な要素も加わるので、私には、広すぎるなぁと。
ただ、舞台が広い事で、遠景をイメージ出来た事がありますが、思うに狭い空間でも広がりを想像させる事は、演技で出来るので、必要以上に広い必要もない訳です。また、舞台が広いことで客席が少なくなっていたのも、残念です。基本的に壁際に一列でした。お客さんもオーラを発生しますから、列をなして、舞台を囲めば、役者さんのオーラを包み込み、さらに、相乗効果で、もっと舞台が暖かくなったでしょう。
役者さん一人で2畳。4人で8畳くらいのスペースで、お客さんが囲み、オーラを逃がさなければ、もっと良くなるのではないかと。さらに、舞台が広いと注意は、色んな所に散りますし、そのせいで役者さんの切り替え(転換)に注意がいかなかったのかも知れません。
私、ちょっと泣いてました なんだかんだで、私ちょっと泣いていました。泣いた原因は、昨晩TVで「自分達で育てた豚を自分達で食べるという選択をした小学生」を見ていたからです。命の教育ですね。泣き始めた時に、泣いた原因が分ったのですが、私の脳をノックする何かが確実にあった訳なので、素直に泣いてました。良い芝居でした。
悔やまれるは、お客さんが少なかった事 楽日にしては、お客さんが少なかったです。客席が元々少なかった訳で、元々、見込んでいる数も少なかったのかも知れませんが、私は泣いた訳ですから、もっと沢山の人が観ればなぁと思いました。前日までの動員は、私の知り及ぶ所ではありませんが…。
プラッチックボデーさんは、情宣のディフェンスであるというビラの挟み込みをやっていないそうです。情宣で、やはり、一番効果があるのは、挟み込みで、だからこそディフェンスらしいのですが、どうしてやらないのでしょうね?置きビラがメインのようです。なお、挟み込みとは、他団体の公演のパンフレットにビラを挟んで貰う事で、置きビラは演劇に関する施設などに、ビラを置いて貰う事です。
挟み込みをやらないことで得るメリットは、ビラ枚数を抑える事が出来る、挟み込みの依頼及びビラ運びを省力化出来る事だと思うのですが、挟み込みをやらないことで、不特定多数の演劇に興味を持つ人に宣伝出来なくなる。演劇を観に来ているので、演劇に興味を持っている人でしょう。また、演劇関係者へのPRも少なくなると思うのですが。
そうすると確実に集客出来る要素は、関係者の知り合いを誘うことや、DMになってくる訳ですが、それだけでは、情宣としてはパンチが弱いような…。関係ないですが、私が考えた情宣でやってみたいのは、「京都府知事に手紙を出す」事です。
何にしろ、お客さんが少なかったのが残念です。
後、どういう訳か、京都演劇界では、この冬に後2団体が「赤鬼」を演じるので、どんな感じになるのか楽しみです。計3団体。どうして、こんなに重なっているのだろうか…?
参考:「赤鬼」を含む戯曲集
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