No one Knows(片岡誉晴)感想『ラブコメでもバトルでもSFでもない圧倒的読切』あらすじ+連載予想・ジャンプ感想24号2021年【ネタバレ注意】
11No one Knows(片岡誉晴)
海の話題からスタート。海と宇宙。片岡誉晴先生のデビュー読切です。なんというか…ここ最近で読んだ読切の中で、圧倒的なモノがありました。ほんとうです。
あらすじ。
宮別亜依は、地球人の住める惑星を探す友人探査機のパイロット候補生だった。翔田陽明は、宮別に興味を持ち何度も話しかける。宇宙航行中と地球では時間の流れが違う。宇宙に出た宮別に、翔田はメッセージを送り続けていた。旅を終え、地球に戻ってきた宮別に待っていたものは…!?
ラブコメでもバトルでもSFでもない圧倒的読切。
ジャンプで読切と言えば、連載化を見越した設定で、バトル要素があって、物語に伸び代があって、連載1話目のような感じになりがちだけど、この読切は、そういう内容とは全然違うし、宇宙や宇宙船が出てくるけど、SFですらないと思う。
いや、SF要素はもちろんあるのだけど、宮別と翔田の心のやりとりが主題であり、そのためのSF要素だと思う。ウラシマ効果というのは、宇宙もんの定番だと思うが、二人の間の時間の流れの差が、旅の終わりのスペクタクルを演出していると思う。
宮別が、手に火傷を負ってから、手を「ぐっぱ」するようになったけど、宮別は、そのクセが残っている間ぐらいの時間しか経過してないという演出も上手いと思う。
旅が終わった後の地球の有様などは、興味深く読めた。これも、宇宙もんの定番だと思うけど、SFに詳しい人は色々とツッコミもあると思うけど、私は終わった世界の感じが、楽しめた。
そして、最後は…ラブコメではないから、翔田と宮別が悲恋に終わったというわけではない。だから、ラストシーンは恋愛うんぬんとは違う、喜びと希望が溢れていると思う。
総評。
とにかくすごい。絵などは、もっと洗練されるべきところが多々あると思うのですが、でも、絵柄も含めて、全てがすごい。テーマからの題材選びが秀逸。多分、同じSF設定だけどバトルやラブコメに傾いていたら全然違っただろうし、宮別の「分からない」を主軸にして、別の設定の漫画だったら、それもまた違ったと思う。
主人公の心情から物語がスタートしたのか、設定スタートだったのかは分からないけど、何度も読み返したくなる素晴らしい読切だったと思う。
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連載化の予想。
まるっきり連載化するイメージはわかないけど、このストーリーラインのまま、地球のシーンと、宇宙のシーンを肉付けして、終末戦争の部分なども掘り下げて、コミックス1巻分くらいの短期集中連載とか読んでみたい。
先週の感想と余談。
読切「大東京鬼嫁伝(仲間只一)」と「ヤシャツバキ(小野玄暉)」掲載!ジャンプ23号(2021年)一言振り返り感想&ヘッドライン。Twitterとかでは、そんなに話題にはなってなかった。ジャンププラスに掲載されてたら、ネット民達がめちゃくちゃバズらせたのじゃないか…とか、思ってしまう。
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