タタラシドー(末永裕樹×馬上鷹将)読切感想『お笑いコントは何も解決しない爽やかな青春ストーリー』あらすじ+連載化予想・ジャンプ感想27号2021年【ネタバレ注意】
11タタラシドー(末永裕樹×馬上鷹将)
わりと難しいと思われる「お笑い」をテーマにした読切です。オレゴラッソの馬上先生が、原作者の末永先生とタッグで登場。
ひさしぶりの馬上先生の著者近影イラストが可愛い。
あらすじ。
獅道爽真(しどうそうま)は、好きな女子に告白するもフラれる。フラれたことは校内に知れ渡り、ヤンキーから雑なイジりをされる。その様子を見かねた、獅道の友人の須藤多々良(すどうたたら)は、学内で行われるお笑いコンテスト『青1グランプリ』に獅道と一緒に参加することを決めたのであった。
お笑いコントは何も解決しない爽やかな青春ストーリー。
「いじめ」と言って良いかもしれないヤンキーの雑な対応とか、振るにしてもヒドい振り方をした女子を見返すために、コントを演じるわけだけど、読んでいて爽快感はあるけど、よくよく考えると、特に解決はした感じはない。
ヤンキーが改心したりとか、振った女子が反省したり、告白の失敗が逆転したりとか、そんなのはない。「改心」とかすることはなく、「ただ笑いで圧倒しただけ」というのが、良い部分なのかもしれない。
「雑ないじりして悪かったな。おめーら、すげーおもろいわ」とかヤンキーが謝罪してきたら、めちゃくちゃ冷めるヤツかもしんない。
気になるところ。
振った女子の理奈ちゃんは純粋な被害者だな…と。獅道がいじられているけど、振った相手もネタにされてるわけで、そのあたりはどうだったんだろうか…?
コントを見て、「これ実話じゃねーか!」と気付いた人は、理奈ちゃんのことも知ってるわけで、一番ボロカスな目にあったのは彼女だと思う。
あの「失礼な振り方」をどう思うかで、このあたりの評価は分かれると思う。私は、ヒドいとは思うけど、振った事実を公衆に晒されるほどは、ヒドくはないと思う。
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総評。
「お笑い」をテーマにした漫画の難しいところは、劇中劇的に行われるネタの「面白さ」を読者と共有するのが難しいところにあると思う。だいたい作品内で爆笑している様子は、読者からすると寒く思える。
今回の読切の巧いところは、コントの面白さというよりは、獅道の悲惨な体験を再現することと、そこにまつわる人間のリアクションに読者の注目が行くので、コント自体の面白さだけがシーンのテーマになってないところだと思う。
ただ、お笑いの分析的な内容もあるので、原作者としてはコントの分析というのも描きたいのかもしれない。それだけにしなかったのが、巧いのかもしれない。
連載化の予想。
連載化するとしたら、コント版の「べしゃり暮らし」という感じでしょうか。華を出す意味で、須藤は女の子になるかもしれない。べしゃり暮らしとかぶるから、大学のお笑い研究会とか面白いかもしれない。高校時代からスタートして、メインは大学。
関連の感想。
もう、8年前の感想記事ですわあ。
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ふと思ったけど、アクタージュを読んでたことで、劇中劇の耐性ができたのかもしれない。作中のコントが面白いとは思えないけど、その分析は、興味深く読めた。
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