破壊された原スープ(遥川潤)感想『妹のような弟ロランと文学ネタの連続読切』あらすじ+連載化予想・ジャンプ感想32号2021年【ネタバレ注意】
10破壊された原スープ(遥川潤)
衝撃的なセンターカラー扉絵と、作者紹介ページからスタート。担当編集者からの紹介も、クセが強い。扉絵も雰囲気がありますし、本編への期待感が高まりますね。
あらすじ。
主人公ロランの兄が、何者かに殺害された。ロランは、毒を煽り、地獄にいるアルルカンの力を借りようとする。兄を殺した犯人を見つけ出して殺害すれば、兄を生き返らせることが出来るという。ロランとアルルカンは、犯人探しを開始するが…!?
妹のような弟ロランと…。
扉絵の段階で、女の子だと思ってたら、一人称が「俺」だし変だな…と思ってたら、男だったでござる。髪の長い美少年と悪魔をタッグにするあたり、作者の趣味が全開なんだろう…と思わせつつ、ストーリー展開にも意味があった。なかなか、キツい。
兄を毒飲んで地獄に行ってでも助けようとする弟と、周囲からの兄への評価のギャップが徐々に進行していく感じが、気色悪くて良かったです。
文学ネタの連続読切。
作中に度々、引用が行われていて、その中の「アントナン・アルトー」を検索してみると、実在の人物のようです。作者の教養の高さが伺えます。作者は、文学部出身とか、芸大の演劇学科などの出身なのじゃないか?と思った。
大学とか関係なしだったら、かなりの読書家なのじゃないか?と思った。いっそのこと、それを下地にして、作中に出てくる引用が、全て架空の書物だったりしたら面白いのじゃないか?と思った。
書物が実在なら、作中の時代設定などにも関わってきそうだけど、私は知らん作家ばかりだったので、よく分からんです。
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総評。
途中で何度も、「何を見せられているのか?」と思ったりもしましたけど、読むのは止まらない作品でした。主人公の兄は劇作家ということだけど、この作品自体が書き起こせば、演劇脚本になるのかもしれない。地獄のシーンとかは、シーン転換とかで表現できるし。
少年誌で、このテイストが受けるかは分からないけど、好事家のツボをおさえまくったところがあるから、刺さる人には刺さり倒して、コアな人気につながるかも…?
一応、ミステリ要素があるけど、圧倒的クセの強さで、良い感じでジャミングされている気がします。
連載化の予想。
アルルカンを主軸にしながら、シリーズごとにロランのポジションが変わって、色んな事件を解決したり、しなかったり、そんな物語になるかもしれない。
推理もんになる気がするから、相生がアルルカンに変わった、アイテルシーみたいな話になるかもしれない。アイテルシー、最後まで読みたかった(関係ない)。
先週の感想。余談。
新連載「NERU-ネル-武芸道行(比良賀みん也)」掲載!ジャンプ31号(2021年)一言振り返り感想&ヘッドライン。私は、実の兄のことがめちゃくちゃ嫌いなので、物語の後半は、わりとキツかった。というか、そのものズバリなことが描かれている気もする。
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