観劇日記「農業少女」・CANプロデュース@西部講堂
CANプロデュースという団体さんの「農業少女」というお芝居を西部講堂で観て来ました。なお、「CANプロデュース」という名前の別団体もありますが、京都で活動されている団体さんの方です。
観に行った理由は私の後輩の女の子と以前の共演者が出ていたからです。それぞれの匿名性を尊重しつつ、分り易くするために勝手に名前をつけます。後輩の女の子は、「ローゼンメイデン」さん、共演者は、「真面目な志村さん」とします。
アンケートでPRする私 私はアンケートの最初に「ブログに感想書くから読みに来て下さいね。『劇団ヤルキメデス超』でヒットします。」と書いておきます。地道なアクセスアップです。折角書いた感想は読んで欲しいですものね。
役者さん良かった 役者さん上手でした。純粋にそう思いました。後輩のローゼンメイデンさんも、真面目な志村さんも、そうですが、私が同い年の時のことを考えるとものすごく上手です。
私が役者として、「ちょっとはやるんじゃない?」って思われるようになったのは、大学院に入ってからでした。
序盤は「キリカエ」とかに不安があるかな?って思ったのですが、役者さんの体が温まりだすと良い感じでした。ほとんど、集中力を切らさず観れました。
色々考えてみる、ローゼンメイデンさんは、徐々に手数や基礎能力を増やしている感じですが、そろそろ、進化を遂げる時期なんじゃないかと思いました。二段飛ばしで階段を駆け上がるくらいの勢いが欲しいです。
真面目な志村さんは、最初にあった時から安定した技術を持っていたと思います。飛躍が必要なのかどうかは、分りませんが、私の中では「志村クオリティ」というものがありますので、微笑ましく観れます。難点は、よく噛むということでしょうか?ちょっと前にTVで三谷幸喜さんが、ニュースキャスターの方に「噛むのを味だと思わないで下さい。」って言ってましたが、そんな感じ。噛んでも、ちょっと面白い訳です。でも、それじゃあ駄目ってことですよね。
音響・照明がもっとパワフルであって欲しかった。 音響と・照明は、もっとパワーが欲しかったです。効果が少ないというのもありますが、オペレーションも不安定でしたし、照明に関しては灯体が明滅してたような…?効果か…?
私のスタッフ感は、「役者を助ける、支える。」というものなのですが、場面の転換とかの役者の「キリカエ」とかで表現しますが、その効果がなんというか、不完全燃焼。
「キリカエはカットで変換」という演出感を学生時代に学んだ私は、フェード変換は、物足りなかったです。「キリカエ転換」は、TVと違いカット割りが出来ない、演劇において、カット割りを表現する、出来る演出だと思うので、効果もカットであって欲しいです。もっとも、私が、そういう演出を受けて、学んだからですが…。TVの下りは、私のオリジナルです。
小道具多かった~ピンチの時こそチャンスだ~ 小道具の多いお芝居でした。小道具を使った練習は、小道具がないと練習できないので、練習量は、おのずと制限されるでしょう。そのために、舞台から運び出すモノを落としてしまったり、掴み損ねたり、色々ある訳です。しかし、ミスをしない人間はありますし、ミスが出るのもライブの良い所だと思います。
映画「SHALL WE DANCE?」で、学んだ事ですが、ミスやトラブルが出たときに、どうリカバーするか?ってのも、評価のポイントです。舞台経験のある私は、舞台上の不備が出たと分る時に、良いアドリブ、リカバーを見せてくれた時に、評価が上がります。
んで、今回のお芝居も、ちょいちょいミスがありましたが、大きくミスに持っていかれる事もなかったですが、ナイスなりカバーも、あんまり無かったです。(内部的なことは分りませんが)
演劇って、練習した事をなぞるだけじゃないので、トラブルが起きた時に、自然と対処、台詞が出るのが、ベストでしょう。私は、「役になりきる」事が出来ない役者なので、予防線を張りまくっておきます。
脚本が面白かった 脚本、良かったです。実は「農業少女」を見るのは二回目で、だから、話の流れを覚えていたのもありますが、面白い話でした。
野田秀樹さんの作品には、「原子爆弾」等が良く出てきます。今回の話は、それがメインじゃないですが、台詞の端に出てくると、やはり、脳をノックされます。また、「大衆」というものについての話もあり、その中で「ヒトラー」や「ナチス」の話も出てきます。やはり、脳がノックされます。
ちなみに、「大衆」は、作品中で「体臭」とかけてあるのだと思いますた。
野田秀樹さんが、どういう思想の持ち主かは、分りませんが、そういう脳をノックされる台詞を持ってくるものは、上手いですね。私は、「良い戯曲は、作者の思想が反映されていない。」と思っています。だから、野田秀樹さんの戦争感があったとして、それをテーマにしていても、受け取り方は客任せなんだと思います。
以前、その辺の話を後輩の「地獄の壁」と話したのですが、私の考えがまとまってなかったので、良い答えが出せませんでした。「『オイル』という作品はアメリカ批判なのか?」という話題です。
演出? ちょっと、ラストが物足りなかったです。雰囲気と、話の流れ的に、ラストシーンに収束感が足りなかった気がします。役者さんの技量や、意識の流れかも知れませんし、観ていた私の集中力かも知れません。原因は良く分りませんが、そんな感想が出ました。
ラストの方で、銃殺のシーンがあるのですが、無機質な感じで良かったです。これは、私がいつかやりたいと思っていたシーンと似ていたから、脳がノックされたからです。
まあ、私が考えたのは、体がビチビチ跳ねるくらい、銃弾を浴びせつづけるってものなのですが、そこまで過激ではなかったです。観た事ないですが、バトル・ロワイヤルみたいな感じですかね?
後、やりたいシーンは、エロ漫画に出てくるようなエロシーンで、観ていてトラウマになるくらい、狂ったシーンです。漢字で表すと「嬲」という感じです。
いかん、自分の話になってた。
東京へ行け! 終演後、西部講堂を出ると、ローゼンメイデンさんと、真面目な志村さんがいました。ローゼンメイデンさんは、結構下の後輩で、会釈以上に話した事がないので、「観にきちゃったよ。」というのを三回くらい言いました。
真面目な志村さんには、出会い頭に「東京に行け!」と言いました。阿部寛さんの真似を無意識下に込めましたが、志村さんには通じてなくて(私も後で気付いた)、「これ以上、僕の人生狂わさないで下さいよ。」と言いました。彼は、京大生なので、2,3年休学しても就職出来るでしょう。上手い役者さんは、結構いますが、東京に行くかどうかという一つの壁があります。その壁を飛び越えた人は、その先が見えるかも知れません。真面目な志村さんは、人に愛される演技を持っていると思います。それが「志村クオリティ」です。
ローゼンメイデンさんには、「東京に行け!」とは言いませんでしたが、彼女も上手いと思うので、何か一つでも大きなチャレンジをして欲しいものです。
後書き とまあ、そんな感じで良い芝居でした。一つ前の記事を参照すれば分りますが、私が天中殺を脱したのは、この芝居のおかげです。
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