賢い犬リリエンタール最終回(打ち切り)、俺は情緒が好きだった。~ジャンプ感想2010年23号④
ついに、最終回。打ち切り…ですね。だけど、「俺達の戦いは始まったばかりだ!」的な打ち切りが多いなか、物語を、ちゃんと終了(一段落)させたのは、偉いなぁ、と。まあ、偉いっての変だけど。
どの時点で打ち切りが決まっていたのか分からないけど、魔女カナリーナ編も、令一郎氏(リア充)編も、最小限の話数だった希ガスし、『あんこくまじん編』が終了した時点で、打ち切りのフラグは、立ちかけていたのかも知れない。もしくは、新連載の候補が、なかなか、決まらなかったから…???まあ、想像だけで、詳しい事は分からないけど、最終回のシリーズは、丁寧に描かれていたと思う。ただ、それでも、キャラクター数に対して、話数が少ないから、各キャラへの感情移入の速度が中々追いつかなかった。
「ああ、打ち切りか…。」
という、読み手(私)のテンションというのもあるのかも知れない。打ち切りの場合、あんまり、「作者!ノってるな!」という感じを受ける事は少ない。まあ、それは仕方がないけどね。
んで、最終回の感想。各人、見せ場があって、特に、最終回シリーズで、なかなか活躍できてなかった、てつこさんが大活躍で良かった。あんこくまじんの逆の存在が出てきたのも、うるっと来た。登場から破壊までの流れは…好きだなぁ。
みんなで、お家に帰って大団円…だが、RD-0が消失後にリリエンタールの尻尾が黒くなっているのは、RD-0が宿ったという事なのだろうか。そうとしか考えられない演出だけど、そこから先、どうなるかは…余韻と想像を楽しむ部分なんでしょうか。単行本で、若干の解説を期待…!?
後、結局、日野夫妻は未登場とか、てつこさんは、結局、不登校のままだとか…。お兄さんの名前が分からなかったり…まあ、色々あるけど、それは、その先の物語で、そこを想像するのも良いのじゃないだろうか。
ブログ村ランキングです!
応援お願いします!
にほんブログ村
↑ジャンプ感想ブログランキングもチェックできます!
スポンサーリンク
差て、作品全体の感想など。最終回だし。
このブログ(ジャンプ感想)を読んで貰っている限り、私が、賢い犬リリエンタールが好きだったという事はお察しがついていると思う。だけど、「リリエンタールが好き!」と言っても、一口に、その魅力を言い表せない部分もある。長い事ジャンプを読んでいると、ジャンプを読んでいるくせに、アンチ・ジャンプ的になってきたりするから、既存と現在進行形のジャンプマンガとニュアンスが違う、という部分に魅かれていたのかも知れない。
まあ、打ち切りってのは、人気によるものな訳で…細かく考えると、作画や、キャラ造形等々は、味がある部分が好きだけど、完全に称賛できる訳でもない。躍動感とかはあまりないと思う。だけど、それが、静と動の中間くらいに見えて、それが、好きだったりもするが…味かなぁ。
後、あんこくまじん編は、きっと、テコ入れ的な意味もあったけど、大ゴマを使って、テンポをよくなっていたのも、今思えば、イマイチだったかな。もうちょっと、密度が濃くてもよかったかも。
後、狙い撃ちに他意はないのだけど、シュバインさんや令一郎氏と言ったクール系のキャラは、造形、内面ともに、もう一工夫いると思う。
正直、ジャンプのメイン読者層にあっているとは思わない(おい)。
…と、まあ、突っ込もうと思えば、色々と、突っ込めるのだけど、そんな中で、明確に好きだと言える部分は…なんというか、情緒…なのかな、と。例えば、あんこくまじん編のラストの方の、宇佐美文さんの涙の告白、厳密にいえば、宇佐美さんが泣くキッカケになった、リリエンタールの言葉…そして、てつこさんの「宇佐美ちゃんを殴れない!」という葛藤のシーンとか、すごく好きだった。
宇佐美さんの涙が、何か、私の内面に訴えかけてきたんだな。後ろめたい事があって、ギリギリまで隠した経験とかが、近いかも知れない。そして、また、宇佐美さんの涙も、ワンピースで言うところの、「許しの涙」なのかも知れない。そうか、現実では、リリエンタールが与えてくれる「許し」というのは、あんまりない気がする。それが、俺の内面に訴えかけたのかも知れない…。
後、最近では、ごむぞうの復活のための、リリエンタールのひたむきさ…とか、だ。恐らく、そういう、情緒に訴えかけてくる部分が、俺は好きだったんだろうな。そして、私が感じた魅力って、非常に、ピンポイントでずきゅん!と来た人しか分からないものかも知れない。
まあ、そんな訳で、連載終了は悲しいですが、必ずしも長期連載が読者的に嬉しいか?と言えばそうでもなかったりするので、悲しいですが…葦原大介先生、連載お疲れ様でした。次回作に期待しております!
↑単行本は全4巻です。4巻全部埋まる事を願って…。
スポンサーリンク
読んで欲しいです!自薦記事。
この記事の前後の記事。
同じカテゴリ内の前後の記事。
そろそろ別のサイトへ→
退出口