甲子園ノ魔物(原作:田岡宗晃 漫画:杉江翼)は運命の可視化か?~ジャンプNEXT!(ネクスト!)2011WINTER感想⑤
原作、田岡宗晃(たおかむねあき)先生、漫画、杉江翼(すぎえたすく)先生の『甲子園ノ魔物』です。作者コメントで、古舘春一先生が、「我がライバル・杉江モン」と触れておられるので、杉江先生と、古舘先生は、知り合いなんでしょうね。
運命の可視化か?
ちょっとだけ、ストーリー紹介をすると、自称「甲子園に住んでいる魔物」が、主人公の樹木麟太郎(ききりんたろう)さんの高校野球の予選試合に干渉してくる…って話です。ただのサードゴロがラッキーでヒットになるような。でも、それが気に入らないから、魔物の介入を拒んだ結果、魔物は麟太郎の相手チームに奇蹟を起こすようになる…と展開します。
この『甲子園の魔物』に関して、あれこれ考えたのですが、最終的に行きついたのは、『運命の可視化』って事じゃないのかな?でした。実際に、不思議な働いているか?働いていないか?ってのは、読者としては想像するだけなのですが、ラスト近辺で、麟太郎さんが(野球的に)ピンチになった時に、『魔物が敵チームに起こした奇蹟じゃあなくて、敵チームの実力』と言いきっている所で、そう思いました。
また、魔物は麟太郎さんしか見る事が出来ないです。なので、実は、魔物と対話しているようで、運命を可視化しているってことなんじゃあないか、と。最終的に魔物は身動きが取れなくなってますが、魔物が起こした奇蹟ってのも、実は、選手の実力の範囲での事なんじゃあないかと思いました。
魔物というファンタジーな存在が登場しながら、野球に起きる『奇蹟』を否定するという話作りが、非常に面白いと思いました。正直、私は、野球マンガは苦手なジャンルですが、ぐいぐいと読めました。絵の力も大きいですが、ネーム力も大きいです。
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連載化?
私がジャンプを読んでいる範囲ですが、ジャンプから一世を風靡した野球マンガって、あんまりないような気がします。ぱっと思い浮ぶのは、「ドカベン」とか「タッチ」とか、そういうレベルで。過去にも、ファンタジー要素のある野球マンガは、割とあった気がしますが、長期連載に結びついてないイメージがあります。
しかし、今作は、きっと連載化を意識してない話作りだなーと思いました。甲子園大会は終了してませんが、『奇蹟』に関して明確な主人公の考えも出ているし、連載化する話じゃあないと思う訳です。連載版をイメージしても、面白くなるイメージが湧かない…というか。
オマケ
まだ感想を書ききってませんが、今回のジャンプNEXTは、クオリティが高いと思います。
アマゾンでも買えます。まあ、じきに売り切れるでしょうけどね。
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