バクマン。の中井巧朗さんから考える人間とは(成長できる人できない人)。
週刊少年ジャンプ2011年13号にて再登場したバクマン。の中井巧朗さん。一度は、主に恋愛(感情)が原因で、マンガ家の道を蹉跌し、時々、実家にいる風景が描かれてました。やさぐれていても彼の中にマンガの灯火が消えていない…という感じの描写があったので、彼の復帰を心待ちにしておりました。13号のラストで声で登場し、14号でその姿が現れましたが、その印象を一言で表すと…
「何も変わってない…むしろ、ひどくなっている…。」
という感じでした。さらに、激太り。元々、体格が良かった中井さんですが、15号の電車の中の様子をみると、女学生からちょっと距離を取られて、「うわ」と思われるくらいの激太りです。私も以前に比べると太ってきたので、あんまり掘下げたくはないのですが、「太る」という事は、(マンガ表現的に)自制心の無さの現われなんだと思います。しかし、外見もさることながら、彼が辛い思いをした内面の部分が、まるで成長していない…というと語弊があるかも知れませんが、より捻くれてしまっていた事がショックでした。
だけど、彼の姿を見て、「人間とはこういうものかも知れない」とか「成長できる人、できない人って何だろう?」とか考えました。バクマン。という作品の中で、今現在の中井さんは『異質な存在』だな…とも思いました。登場人物の多くは、人格面、技術面ともに能力が高く、マンガに関わって幸せになれている人達だと思います。七峰透さんは、ちょっと違いますが、少なくとも直面している苦しみは、マンガに関してです。作中の世界で考えると、中井さんの方がイレギュラーな存在に思えるのですが、現実世界と照らし合わせて考えると、亜城木先生などの成功者の方が稀有な存在なんだと思います。その辺りも事も、中井さんから「人間」を感じた理由かも知れません。
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そもそも中井さんの転落が始まったのは、マンガと恋愛をごっちゃにしたから…だったと思います。その頃に書いた感想が以下の二つの記事。
バクマン。中井巧朗さん終了のお知らせ~週刊少年ジャンプ2010年01号③バクマン。中井巧朗はオレだ!オレなんだ!~週刊少年ジャンプ2010年07号② この記事でも触れてますが、「自分は好意を寄せられている」と勘違いしたり、また、自分の高い作画力をたてに交際を強要したり…そんなので恋愛的に失敗し、マンガの道から外れたというのに、実家でやさぐれ、そして、まだ、蒼樹さんに未練が残っているなんて…なんて(良い意味じゃなくて)人間らしい事か…。
世の中には恋愛に関して、「未練がましくない人」と「未練がましい人」がいると思いますが、「がましくない人」からすれば、今(14・15号)の中井さんは、かなり酷く見えるのでしょうね。私は、「未練がましい人」なので、同情や共感してしまう所があります。あんまり深くは掘下げないですが、学生劇団時代に恋愛と演劇をごっちゃにしている所がありました。ごっちゃというか、演劇しか混じるモノがなかったのかも知れませんが…。
なので中井さんが再び蒼樹さんに会いに行こうとする、見返そうとする…という気持ちは、なんとなく共感できます。
そんな中井さんですが、同時に彼の中のマンガの灯火や頑張っていた頃の思い出も同時に回想されています。これらが中井さんが変わっていく、再生していく鍵だと思っていましたが、しかし、それらが全て現実や中井さんの感情に押し流されてしまっています。14号で七峰氏のマンガ制作の秘密を知った時、彼の中のマンガの思いが湧き出してくる…だけど、一度は手を引っ込めたピザ(食欲)に、その大事な思いが押し流されてしまう…。ベンチを見て、かつて自分が冬空の下でマンガを描いた思い出も、圧倒的な現実に押し流されてしまう…。頑張れるキッカケはあるけど、頑張れない。奮い立つ事が出来ない、とでも言いましょうか。
そんな中井さんを見ていて、「成長できる人、できない人って何だろう?」とか考えた訳です。他の登場人物達との違いは何なのだろうか。精神の強さや気高さの違いだろうか。スーパーマンになれない人は、どうやって成長すれば良いのだろうか。そんな事を考えました。基本的に七峰氏がメインで進んでいる今回のシリーズですが、中井さんの『再生』はなされるのでしょうか?そうなれば、一つ、答えが出るような気がしますが…???中井さんのコンプレックスになっている事は、女性に関してですが、その部分が解決しても…???中井さんの『再生』は期待していますが、ちょっと道筋が想像出来ないです。うーむ。
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