ベーシックインカムの本を読んで考えた事(だらだら思考実験)
最近、職業訓練校でベーシック・インカムの本を読んでいます。職業訓練を受けているのに、「ベーシックインカム?」とか、自分でも思うのですが、前々からネットで読んでいて興味深い内容だったので、本を読むと、考える事、感じる事が多いです。
なので、その考えた、感じた事を、ダラダラと書いてみます。書いているうちに、思いつく事もあると思うので、脱線していくかも…。最初に見出しを書けば、脱線しにくいですね。
①労働が前提となっている社会。
②人間は生まれながらに平等か?
③消費税が平等な税制ならベーシックインカムは平等な福祉か?
④ベーシックインカムは無理でも無料食堂や無料宿泊施設は作れないかな?
とまあ、こんな事をだらだら書きます。もうこれで、終了してしまった気もしますね。
①労働が前提となっている社会。
本を読んでいて、最初の方に書いてあるのは「現在の福祉制度は労働することが前提で作られている」という事でした。日本人の義務の中に「労働」が入っているので、「当然!」とか、こんな事を書いているのは私に対して、「働けカス!」と思う人もいるかも知れないのですが、ちょっと、立ち止まって考えて欲しいのは、今の(日本)社会で「労働をしないと生きていけない」という仕組みを作ったのは、自分よりも前の世代な訳です。生まれてくる前に、選びようがない…。でも、働く事が前提になっている訳ですから、働くのが困難な人に社会福祉(生活保護など)が行われる訳です。
私がこの辺りを読んで考えたのは、「働くことが前提」というのが、なんとかならないのかな?と。短絡的な言い方をしてしまうと、何にもしてなくても、毎月ベーシックインカムをくれよ!って事なのですが、そういう事とも、ちょっと違って…。
例えば、私の会社員時代を思い出すと、私は実家暮らしで、そんなに切羽詰まってなかったのですが、精神的・肉体的にしんどく労働しているのに(会社が悪い部分も多いが)、全然、生活に希望を持てないな…と。5歳くらいの年上の社員の人が「結婚しても5年は子どもを作るな」とか言ってはったのが、印象的でした。これって、幸せか?
労働を前提として、社会福祉が行われているハズなのに、労働をしていても、幸せになれない気がしたのですね。現金とかを給付しなくても雇用を安定させれば大丈夫…というような事が、大分前に崩壊している気がするのです。勿論、「能力の高い人は高収入を得る」みたいな、能力主義的な、自己責任的な考え方は、(こんな記事を書いているくらいですから)、私は嫌う。
②人間は生まれながらに平等か?
社会福祉であるとか、税金とか、富の再配分とかは、貧富の差を少なくする意味があるそうですが、本に書いてあるには、日本においては「税金による富の再配分の結果、貧困差が拡大している」という調査結果もあるそうです。そこで考えたのは、人間は生まれながらに平等か?という事でした。
なんというか、NOだと思います。お金持ちの子どもは生まれた時から資産を持っているようなものですし、細かくみれば親が持ち家を持っているか?というレベルで随分差があるように思えます。だからと言って、「相続税をもっと高く!」とかは、思わない訳ですが、前提として、「差」があるなら、なんとかならないのかな?と思いました。実家が持ち家であれば、実家に戻れば家賃とかはいらない訳ですから。また、親がマンションとかアパートの資産を持っていれば、下手したら、将来の仕事も保障されている可能性も…。
そういう生まれた環境の差は、既に、社会の根底になってますから、今更、どうしようもない気がするのですが、でも、それを前提として、なんとかならないのか???とか、思いました。
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③消費税が平等な税制ならベーシックインカムは平等な福祉か?
消費税の事を考えた時に、「消費税は平等な税制だ!」という意見があると思うのですが、私は、「本当かいな?」と思っています。エンゲル係数とか、もろに、そうだと思うのですが、「生きて行くのに最低限に必要な費用」に一律で税金がかかるのは、どうなのかな?と。選択的な消費税、贅沢品(車とか)に高い税金がかかる…というのなら、ちょっと、納得がいきます。
そういえば、エコカー減税とか、高速道路無料化とかありますね。そもそも、車を持てない人にはどうなるんだろう?京都市バス220円だって、人によって、家計に占める割合は違うと思いますが…。
所得税とか法人税とかの実態は詳しく知らないのですが、私のイメージでは、「それでもお金持ちが優遇されている…」というイメージがあると思います。でも、これは、異論・反論があるでしょうね。私の知っている中小企業の社長さんは、「日本は法人税が高すぎる!」と言ってはりましたし…。
とまあ、税金の話は、これくらいで、「消費税が平等な税制」であるならば、「ベーシックインカムは平等な社会福祉」なのじゃないかな?と思いました。お金持ちも、普通の人も、お金のない人も、全員一律に月10万円支給しますよ!とかなったら、物凄く平等に思えます。お金持ちにとったら、10万円なんて釣銭みたいに思えるかも知れませんし、私にとっては、「ひゃはー!10万円!」と思える金額ですが、それでも、平等です。
平等である事がとても大事で、今現在の福祉では、嫌な言い方をすれば、『労働を前提とした社会で十分に労働で生計を立てれない人への施し』というようなイメージがあるのじゃあないでしょうか。そこに発生する恥辱感を『スティグマ』と言うそうです。ちょっと飛躍した話をすると、「生活保護で支給されたお金でパチンコをやりやがって!なんたる!」という考えが生まれるのも、実は、根が同じなんじゃないか?と思いました。
もしも、全員に、同額が支給されたら、労働による収益で生活が成り立っている人は、レジャーなどに使うでしょうし、今、まさに、生活が困窮している場合は、生活のために使うでしょう。その平等や、選択というのは、とても、大事だと思います。
財源はどうするのだ!という問題はあると思うのですが、今現在行われている「子ども手当」とかは、「子どもがいる家庭」に一律で支給されている事を考えたら、ベーシックインカムに通じるものなのかな?とか思いました。ベーシックインカムを導入するとしたら、財源が…という問題はあると思うのですが、今読んでいる本には、「生活保護に必要な費用」も全然足りてない…という事が書いてありました。どこから調達すればよいのでしょうね。やっぱり、消費税が世の中的に上がって行くのかな…???
お金は回っている事にも意味があると思うので、税金による吸い上げが厳しくなっても、お金を使う量が増えれば、意味があるように思えますが…???
④ベーシックインカムは無理でも無料食堂や無料宿泊施設は作れないかな?
本の中では、イタリアのベーシックインカムに関係する運動の事例が載っていたのですが、その運動の要求の中に、「誰でも無料で食べれる食堂」とか、「無料の洗濯施設」とか、「無料の公衆浴場(はなかったかな?)」とかが書いてありました。現金による支給は難しくても、例えば、最低限の住む、着る、食べるは、絶対に無料で保障されていれば…とか考えた訳です。多分、そこが保障されても、みんな働いて、より美味しいモノや、より住みよい暮らしを求めるでしょうし…。
考えている中で、食料品は全部無料になんないかな?とか、電気・ガス・水道は無料にならないかな?無料になったら、無駄遣いが増えるかな?とか、色々と考えました。きっと、この辺りを突き詰めて行くと、社会主義とかになって行くのでしょうね。流石に、それは、現実的でない…。
でも、例えば、現在流通しているお米で一番安いランクのお米(当然それなりの味)が、無料で配給されたとしても、その配給を断って、美味しいお米を買う人は、結構多いのじゃないかな?と思います。お米に関する考え方は、人それぞれだと思いますが、「安かろう…」では納得出来ない人は多いのじゃないかと思います。
色々なモノのそういう側面を考えれば、配給が行われたとしても、選択の部分は残るのじゃないかな?と思いました。が、現物支給じゃあなくてベーシックインカムが要求されているのは、その「選択性」が大事だから要求されている訳なんですが…。
今の日本社会にベーシックインカムを導入するには難しい事が多そうなので、「だったらせめて○○は無料になんないかな…」という風に考えた結果でした。
読んでいる本
というような事を、以下の本の途中まで読んで考えました。
まだ途中までしか読んでないですが、お金とか働く事へを、ちょっと、考えてみる、見直す…という意味でも良いようです。前書きに、そんな事が書いてあったように思えます。半分くらいまで読んだので、もうちょっと、読み進めようと思います。
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