ハイキュー!!(古舘春一)は増刊読切版と比べて読んでしまう~ジャンプ感想2011年20・21号①
『四ツ谷先輩の怪談。』でお馴染みの、古舘春一先生の読切『ハイキュー!!』です。以前、同じタイトルでジャンプNEXT!にも掲載されていた作品です。このブログでも感想を書いてましたので、記事の最後にリンクしておきます。
どうしても、増刊に掲載された方の読切を読んでしまっているので、その印象が強くて、比べて読んでしまいます。私の感想としては、珍しく、ちょっと厳しい目の感想になっています。
カタルシスが足りない
基本的な画力、画面構成、構図などなど、流石、連載経験者だけあって、また、そもそも古舘先生は、その辺りが上手だと思うので、基本的なマンガ力は、高いと思ったのですが、読んだ感想としては、「カタルシスが足りないな」という感じでした。
感情や展開の起伏、陰陽…などなど、そういうのが、少ないなーと。ざっと書いてしまうと、そこそこ強い烏野高校が強豪校と練習試合をするけど、そこに何かがかかっている訳でもなくて、そして、勝つ…。ベタな展開ですが、例えば、「廃部がかかっている!」とか、そういう緊張感があって欲しかったな…と。まぁ、展開やストーリーの部分は、出来上がっているものなので、そこにツッコミを入れるのは、どうかと思うのですが…。
今回の読切は、日向翔陽さんのウエイトが重くなっていますが、バレー初心者?の彼が練習試合に出て、そして、勝つ…という部分にも、もっとカタルシスが欲しかった…。それは、彼にコンプレックスが少ないからかな?とか思いました。
陰から陽に脱する、そういう陰の部分が少なかったなぁ、と思いました。他にも、『悪意』とかも、作中にないのですよね。『悪意』があれば良いって訳じゃあないのかも知れませんが、『重さ』と言うモノを、もっと感じたかったな…と思いました。前作の印象がまだ残っているせいかも知れませんが…。
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増刊版と比べて
続いて増刊版と比べて。タイトルも登場人物もほぼ同じ読切作品なので、意図的に設定等々は、変更されているのだと思うのですが、増刊版で良かった要素が、結構、削ぎ取られてしまっているなぁ、と思いました。
増刊版を読み返してないので、ちょっと、うろ覚えなのですが、増刊版の視点人物は、影山飛雄さんでした。彼の名前にも『飛』という漢字が入っていて、どうして影山さんがセッターをやっているか?という話も出て来ました。うろ覚えですが、彼も、本当は点数をバンバン取るアタッカーになりたい…という思いはあるけど、「自分は高く飛べない」ために、セッターというポジションをしている…という話があったと思います。
そして、今回の日向翔陽さんは、愛好会とはいえ、バレーボール経験がありますが、増刊版では、バレー経験もなくて、自分の高く飛べる能力にも無自覚で、どちらかと言えば、コンプレックスのあるキャラでした。そんな日向さんの飛翔を影山さんが偶然みつけ、そして、バレーボール部に引っ張って来る、そして、能力を開花させる…というようなカタルシスがあったのを覚えてます。
…まぁ、ここに挙げたような増刊版の話を引っ張って来ると、全く同じ話になってしまうと思うので、仕方がないと思うのですが、良かったと思った部分なので、ちょっと残念ではあります。
なんとなく思ったのは、今回の読切は、内面よりも行動等の外面にウエイトが置かれているのかなーと思いました。
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増刊版の感想は以下です。
ハイキュー!!(古舘春一)は絵が特に良い、多い目?のネームも良い。~ジャンプNEXT!(ネクスト!)2011WINTER感想② ↑の感想にも書いてましたが、やはり、『四ツ谷先輩の怪談。』の印象があるせいか、古舘先生の、もっと、ダークな話が読みたいなーと思ってしまいます。でも、新境地に到達する事も必要だと思うのですが…。
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