絵から伝わる感情とはなんだろうか?(スケット・ダンスのバレンタイン・クライシス後編を読んで)
今回の記事は、割と、ダラダラと書くので、上手くオチないと思います。
差て。スケット・ダンスのバレンタイン・クライシス、特に後編を読んでいて、「絵から伝わる感情って何かな?」と思いました。具体的には、スイッチとモモカさんのやりとりを見つめるヒメコさんの横顔や、ボッスンの顔から、ジンジンと何かを感じとった事に起因します。
これまでジャンプ感想でも何回か触れて来ましたが、スケット・ダンスは割とオーソドックスな絵柄です。アニメ絵とは、少し違うかも知れませんが、綺麗な線で、ディフォルトでのキャラ造形は非常に整っていると思います。歪みはなく、歪む時は、歪むために歪んでいる…という感じでしょうか。私はどちらかと言うと、歪んだ線が好きなのですが、でも、スケット・ダンスの絵柄は、とても好きです。
その整った線から、どうして、こんなにも、感情がジンジンと伝わるのか?私の心が動くのか?
私は、演劇経験者であり、現在進行形で演劇関係者なので、『感情』に関して、演劇にちょっと横道をそれてみます。
演劇においても、『感情』というのは、とても大事で、演劇をやられてない人でも、キャラクターの感情になるとか、感情移入するとかが大事!というイメージがあるのじゃあないでしょうか。近年は、特殊な演劇形態のお芝居に参加しているので、感情とかは、そんなに尊重してないのですが、学生劇団時代は、そんな事ばかり考えていました。ざっと並べてみると…
①キャラクターの感情を作る。②その気持ちを演技に反映させる。③お客さんに伝える。
という感じでしょうか。感情を作れたとしても、それが、お客さん(演出)に伝わらなければ意味がなかったりします。その辺りを補間するのがテクニックだったりして、気持ちがこもってなくても、お客さんに伝える事が出来れば、その演技は成功だったりします。そういうの、ちょっと、嫌ですけどね。
という事を考えた時に、マンガの絵というのは、正に、テクニックの結晶であり、キャラクターの感情を絵で伝えるテクニックが存在するとするなら、それは、どんなモノだろうか?とか考えました。
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話をスケット・ダンスに戻すと、今回のバレンタイン・クライシスは、そこに至るまで、私は連載開始から読んでます。また、コミックスは買ってないのですが、『スイッチ・オフ』が収録されている5巻だけ買っていたりします。つまり、キャラクターへの感情移入が、ある程度出来ている状態にあります。なので、純粋に絵に関するテクニックだけで、絵から感情を受けている訳じゃあない事は、明確です。
…なので、これまでスケット・ダンスを読んだ事がない人に、ヒメコさんとボッスンの表情を見て貰って、「何か感じる事はありますか?」みたいな事を聞いてみたい気がしたのですが、そういう機会がありませんでした。
しかし、これまで作品を読んで来た事をさっぴいても、キャラクターの表情に、一種の気合いみたいなモノを感じました。篠原先生の作劇スタイルは分かりませんが、読んでいる方の勝手な印象としては、キャラクターの気持ちに真剣に向かい合わないと、この表情は作れないな…と思いました。テクニックを越えた、もしくは、違うベクトルに同一に存在する、魂…というモノを感じました。
ちょっと、話的にオチる所も見当たらないのですが、最終的に、思ったのは、平面の紙とインクから、これだけの情緒と価値観を生み出すマンガというのは、素晴らしいメディアだなーと思いました。そして、こんな記事を書いた訳なのです。
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