鏡、生存中!(弗田恵介)は衝撃の問題作!~ジャンプNEXT!(ネクスト!)2011SPRING感想13
まだ完了してなかったジャンプNEXT2011春の感想の続きです。弗田恵介先生の『鏡、生存中!』です。正式名称は、『存』の字が鏡面的に逆になっているのですが、パソコンで打ちようがありませぬ…。
作者紹介のページの編集者の評に『衝撃の問題作』とあるのですが、その気持ちは分かります。なんというか、ジャンプ漫画の枠にはまってないというか、選考員の人が悩んだのが分かります…。
気になった所と、良かった所の感想です。
説明の多さ 気になった所
設定的に非常にややこしいので、ある程度仕方がないと思うのですが、現実の世界、鏡の中の世界、生じた差異、修正…の説明が冗長かな…と思いました。その設定の面白さ、中盤の逆転などなどが面白さ…なのは、間違いないのですが…。
なんとか、テキストの面白さを文字を使う以外の方法で、マンガ的に表現できれば、さらに読みやすくなるのでは…と思いました。
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面白い設定、演出 良かった所
ざっくりと今作の設定を紹介すると、5年前に目の前でトラックに轢かれて死んでしまった幼馴染の女の子、八田スズメさんが、主人公の羽鏡映人氏の前に、鏡にのみ写る姿で現れた…という所から話が始まります。鏡の中の幼馴染。しかも、どうやら、鏡の中にも、こちらと同じように世界が広がっているように思えるが…???
話のキーは、主人公の現実の誤認による、ミスリード…でしょうか。自分がいる側が現実で、幼馴染がいる側が鏡の中…という風に思いきや実は…というのは、よくあると言えば、よくある話なのですが、中盤に、それが逆転した時の演出が非常に良かったです。視点が幼馴染の側に移っている感じですね。
鏡が現実を映し間違えた事によって生じた差異を、鏡自身が修正しようとしている…というのも面白かったと思います。手だけが不自然に大きい『鏡の前』のキャラクターデザインも好きでした。
何よりも、印象的だったのは、ラストですね。ほのかな希望を感じさせながら、主人公が生き返るであるとか、現実の世界に戻る…というラストにしなかったのは、センスを感じました。根本的な問題は解決してないので、この先が続くとしたら、連載化された時な気がしますが…この作品は、ここで完結しているようにも思えます。というか、あんまり連載化するイメージが湧きませんが…。
なかなか面白い作品でした。選考員の方々が悩まれた…というのは、非常によく分かります。
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