東京デパート戦争体験記(松井優征)の欲しい!という感情~ジャンプNEXT!(ネクスト!)2011SUMMER感想③
お久しぶり。魔人探偵脳噛ネウロの松井優征先生の新作読切です。『東京デパート戦争体験記』です。前回の読切が両生類(ウーパールーパー)を松井先生自身が食べるというルポ漫画だったので、今回は、繁忙期のデパートを取材した感じのマンガなのかしら?とか思ってました。また、予告カットもそんな印象がありました…。
が。
冒頭1ページ目でそれが間違いであったと気付きました。だって、赤いワンピースが襲ってくるのですもの。そんな訳で、気になった所と、良かった所、等の感想です。
ネウロの印象がまだ残る私(気になった所)
作品自体の感想とは外れますが、読んで思ったのは、「私の中で、『ネウロ』の印象は色濃く残っているな…」という事でした。ネウロは、近年のジャンプの中で神作の一つだと思ってますが、最初の連載のレベルが、後の連載のハードルを上げる…というのが、よくあると思いますが、松井先生も、そのパターンだな…と。
読切の1話で、23巻まで続いた連載のキャラ、設定等々を超えるのは、至難の業だと思うのですが、やっぱり、ネウロ達を越えるキャラって難しいですよね。
今回の読切は、単体として十分面白いと思ったのですが、最終的に思ったのは…(ちょっと怒られるかもしれないですが)…「松井先生は『ネウロ2』を描けば良いのじゃないかな?」という事でした。気になった、感じた事は、これに尽きます。
メタルマックス?
近未来、生物、機械がゴッチャ煮世界観が出てきたら、「メタルマックス!」と言えば、「はいはい…」と思われそうですが、やはり、メタルマックスを思い出しましたね。
ネウロの時は、魔力がベースになってましたが、今回は、テクノロジーの暴走というがベースなんですね。松井先生特有の歪み、奇怪(機械)の描写が良かったです。化け物は、かなりややこしいデザインですけど、人物のデザインはシンプルというのも、松井先生の作画の特徴ですねぇ。
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児童?は…
今回の見所の一つは、ヒロインが児童って所でしょう。まぁ、詳しい年齢は出てないですが、小学校中学年から高学年くらいの女の子でしょう。ゆずこさん。
松井先生と言えば、サド表現にも定評がありましたが、今回は、まぁ、サドじゃあないですが、ヤコさんは女子高生だったから、色々とセーフだったような気がしますが、今回の…服を奪う、襲い掛かる、バックマウントを取る…は「アウトー!」な気がしました。いやまぁ、別にセーフなんですが…。
松井先生は、そっちにいっちゃう?とか思ったのですが、よくよく考えると、ヒロインは小学生くらいじゃあないと、ストーリーが成立しないですよね。
『欲しい!』という感情(良かったところ)
今回特に良かったな、と思ったのは、「欲しい!」という感情の掘下げと、表現でした。主人公?の野生の商人氏の「欲しくなったら見境なし、命も惜しくない!」というのは、非常に狂った感じがして良かったです。泡までふいているし、老若男女関係ないとか言っているし。
で、さらに良かったのは、ゆずこさんが「お父さんに時計をプレゼントしたい理由」、「時計が『欲しい』理由」の部分でした。テキスト化できない感情、言葉を越えた思い・・・というのが、よく表現されているなぁ…と思いました。松井先生は、やはり、感情表現が上手だと思いました。
ところで、今回、野生のデパートから商品を仕入れる(狩る)話だった訳ですが、商品を仕入れたら、買う人もいる訳で、物欲の権化みたいな歪んだキャラとかが出てきたら、非常に楽しいのじゃないかな?と思いました。連載化されたら…みたいな。
そうそう。戦争によって荒廃した世界で、食べ物も着る物も不足している…という世界で、デパートの高級品、嗜好品が独自に進化を遂げている…というのは、なんか面白いな…と思いました。贅沢品が進化するなら、必需品が繁殖してくれ…みたいな。
久しぶりの松井先生。感想の冒頭では「ネウロが…」みたいな事を書きましたが、今回の読切、とても面白かったです。
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