実力派エリート迅(葦原大介)は上司(指令)との関係がメインかしらね~ジャンプ感想2011年44号①
お久しぶり、『賢い犬リリエンタール』の葦原大介先生が、久々に読切で登場です。リリエンタール終了後から、今回の読切を待ち望んでいた方も多いでしょう。私も、その一人です。
差て差て。気になった事や、感じた事などの感想です。なかなか不思議な読み味で、感想をまとめるのが、ちょっと大変そうです。
前作からのイメージ
どうしても、前作のリリエンタールのイメージがあるせいか、今作の登場人物も、リリエンタールと置き換えて読んでしまう自分がいました。ざっと列挙すると…陽太郎さんがリリエンタールで、忍田瑠花さんが、てつこさん、そして、迅遊一氏が、紳士ウィルバー氏ってところでしょうか。
いやまぁ、全然違うと言えば、違う訳ですけど…。迅氏は、実力がともなったウィルバー氏っていう感じのイメージがありますね。もっとも、紳士は、女性の臀部をさすりしたりしない訳ですけど。
瑠花さんは、攻撃的な部分が、てつこさんと重なり、陽一郎さんは、ちっこいのと口の感じと、「おぶっ」というのが、リリエンタールっぽいですね。余談ですが、1ページ目の「おことわる!」の煽りが、愛がある感じで好きでした。「ムリです」は、おことわっている訳じゃあないですけど…。
敵役が上司
この部分が、さくりと感想を書けないあたりだと思ったのですが、『異次元の侵略者』、『近界民(ネイバーフッド)』とか、色々、SF的な設定があって、爽快な戦闘シーンとかもありますが、物語的に敵役は、無能な上司…だと思います。近界民から人類が深刻な被害を受けているのでしょけど、その部分は葦原先生節か、割と、ほんわかと描かれています。
そもそも、敵の襲撃頻度をある程度操作出来るってのも、マンガの設定的に、珍しいですよね。異常に強い敵が襲来したのも、唯我正氏がしょーもない事をしたせいですし…。
つまりこれは、戦闘シーンこそありますが、戦闘は仕事やノルマで、現実の会社に置き換えたら、人員が減った会社で、処理できない仕事を取ってきた無能な支店長を、本社から出向してきたエリート社員が叩き直す…そんな話じゃあないのかな…と思いました。
戦闘シーンがありますけど、戦闘がメインじゃねーなぁ、と、とても思いました。
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7という数字
ちょっとだけ気になった事ですが、『7』という数字が多少プッシュされてますね。7番基地、迅氏のシャツにも「2.7」、本部防衛ランキング7週連続1位、7番基地の戦闘員も7人?…って、こんなところかな?
何か意味がありそうで、特に無いような気もしますが、いつの間にか、『7』という数字印象付けられる、不思議な感じがありました。
細かいところなど良かったところ
その他、色々と、「良いな」って思ったところなど。
・唯我正氏のトロフィー。
一体、どういう受賞歴なのか分かりませんけど、トロフィーとかを飾っている漢字が、彼の器の小ささをよく表していて、良かったです。最後、殴られて「おぶ」ってなって、トロフィーをぶちまけていますね。
・エスクードの使い方。
戦闘力は、武器の違いじゃあなくて、使い方の差…というのが良くでていました。一度、迅氏のキンを砕いた「砕け大地の咆哮」が技として、有効に使われたり、バリケードを出す勢いを跳躍力に変えたり…そういう部分が良かったです。
・セクハラのリアクションが柔らかく…
迅氏は、作中に3度も瑠花さんの臀部をさすりしてますが、最後は鉄拳制裁じゃあなくて、ちょっとリアクションが柔らかくなってますね。くしくも、迅氏が言った通りになっているというか。
短い間に、人間関係と心情に変化が生まれたのだなーと思いました。
まとめ
本誌掲載の読切である以上、『連載化』というのは、意識されてそうなモノですが、色々と設定がある割に、物語の主題が人間関係だったり、案外、連載化への意識はないのかなーと思いました。意識のあるなしは別として、敵との関係じゃなくて、中での関係がメインになる辺りに、葦原大介先生の作家性を感じたような気がしました。
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