IRON CURTAIN-アイロンカーテン-(屋宜知宏)はテーマが難しい(そこが良い)~ジャンプNEXT!(ネクスト)2012WINTER感想6
壁に閉ざされた世界で、彼らは出会った…奇跡のバトルフィールド読切37P!!ということで、屋宜知宏先生の『IRON CURTAIN-アイロンカーテン-』です。一つ気になったのは、扉絵ページにある「手塚賞準入選作リミックスバージョン!!」という文言。内容から考えると、準入選作品のリミックスですから、同じ内容で推敲された作品でしょうか?加筆・修正じゃなくて、全ページ再作画かも知れません。37Pというページ数は、減ページなのか、増ページなのか???
その部分は、想像するしかないですが…。気になったところと、良かったところの感想を書こうと思いますが、作品理解的に感想を書くのが難しそうな印象を受けました。「面白い・面白くない」とは、また、ちょっと違ったジャンプ感想的な部分なのですが…。
気になったところ
情報の出し方の部分ですね。色々と考えた結果。マンガの世界観や、主人公の特殊能力、敵の能力等々の情報の出し方は、読切作品において重要です。だから、冒頭に、クライマックス直前のシーンがインサートされて、回想から物語がスタートしたり、最初2ページくらいは、モノローグが続いたり…そういう手法が、よくとられます。
今作においては、おそらく、かつてのベルリンとかがモチーフなんだと思いますが、『世界が東西に壁で分かれた』世界観と、主人公のジロー・タカミチ上等兵(少年)が、ヤマト陸軍の特殊部隊「ニンジャ兵」であること、戦闘兵器「アクーラ」などが、設定等々で大事な部分だと思われるのですが…。
その情報の出し方ですね。ジロー少年が、「実は」、マシンガンの弾を避けて、素手で機械兵器を破壊できるニンジャ兵である…という部分の出し方ですね。作品の中で、一番、特殊な設定とも思えるので、ジロー少年が普通の少年じゃあない…という感じは、最初に戦場に出る前に、出ておいて欲しかった。
色々と、考えた結果。気になった部分、というのは、こんなモノでした。あ、後、「アクーラ」を破壊する時に、「どこ」を「どんな風」に破壊しているのか、よく分からないのが、ちょっと気になったかなぁ。
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良かったところ
今作の感想が、「難しい」と思ったのは、設定やテーマの難しさであり、その部分が、良かったところであるなぁ…と思いました。東西が壁で分けられた世界において、東側の部隊の中の兵士達、軍部の中にある「心の壁」…というのが、テーマ、という感じなのだと思います。
同じ部隊にいながらも、お互いがお互いを監視して、密告したり、捏造したり、などなど。東西に分けられた世界において、片方の人の心のありかた…もしかしたら、それは、現実現代社会へと通じているように思えます。多分、こういう部分を、社会生活を通じて、感じないと、中々、作品のテーマにはしにくい…ように思えますが???
他にも、冒頭の方で出てきた「通信機」の意味合いだとか、女性少尉の絶望と、そこからの解放と、連続するバトルシーンは、結構、読ませるモノがありました。アクーラとのバトルは(ツッコミ入れましたけど)、迫力があります。
オチも良かったですね。追跡調査とかすれば、事実は、分かりそうなモノですが、偉い人は、分かっているのでしょうなぁ。
多分、絵とかは、描けば描くほど、上達して行くと考えて、初掲載で、ベースが今回の感じだと、良い感じで、変化されているのじゃないか?と想像できます。画面の白と黒のバランス。時に、白の使い方が、私の好みだな…と強く思いました。
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