スイッチ・オン―③(スケット・ダンス第243話)で実名晒しの危険性を考える…ジャンプ感想2012年35号番外編
「スイッチ・オン」シリーズでメーンとなっているのは、学校裏サイトだと思います。今回、インターネットに実名や写真がさらされることの危険性が語られています。また、デスファイトに参加させられている生徒の特長は、「暴力、カツアゲ、いじめの常習犯」ということが判明しました。
篠原先生の問題意識の部分は、想像するしかないのですが、私は、今、起きていることと、通じる部分があると思ったので、その辺りを、感想と交えて書いてみようと思いました。
この記事は、一応、ジャンプ感想なのですが、現実に起きている社会問題にも触れますので、苦手な方は、別の記事をご覧いただければ幸いです。
それでは、記事後半から「スイッチ・オン-③」の感想です。
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インターネットに名前が出る危険性
おそらく、いじめや暴力など人に恨まれることをした人が、そのメールアドレスなどを裏サイト管理人にリークされて、招待メールが送られると思うのですが…デスファイトに負けたら、本名と顔がさらされる。そして、一度、インターネットに出てしまえば、コピーが繰り返されて…というのは、今もインターネットで起きていることだと思います。
作中では、承認制の学校裏サイトという閉じた環境の中の話で、コピーというのは、個々の携帯の端末のレベルのように思えます。最近、よく起きるのは、少年犯罪では、テレビ等々では実名が報道されなくても、ミクシィなどのSNS等から実名が掘りだされ、一応、実名報道がされてないのに、インターネットでは、知ることができる…みたいな状況が起きていることがあります。そうなると、ブログでも拡散が広がって、二度と消せない情報となるでしょう。
作中の学校裏サイトは承認制で、その中から飛びだすことまでは、語られてないですが、データーコピーの構造は同じだと思いました。
デスファイト参加者が晒されること
デスファイト参加者は、カツアゲや暴力の加害者…ということなのですが、以下のようなニュースを読みました。これは、大津市いじめ事件の「加害者実名晒し」に関するものです。
ライブドアのネットリサーチで「いじめ加害者の実名晒す行為は違法だと思う?」という質問がされ、「思わない」が84.4%、「思う」が15.6%となった。
http://yukan-news.ameba.jp/20120729-74/
ちょっと、現実社会で起きていることをマンガの感想に結びつけるのは(そういうのが嫌いな人もいると思うので)気が引けるのですが、このニュースを読んだ時に気付いたのは、このアンケートで言うところの『加害者』にあたる…ということでした。勿論、大津市の事件の詳細を考えると、作中の「いじめ、暴力、カツアゲ」と程度の差は、勿論、あるのですが、「暴力をした人」、「暴力をされた人」、「裏サイト利用者」というのは、関係の部分で、似ている思った訳です。
そうなると、ボッスン達が救おうとしているのは…ネットアンケートでは、実名がさらされることが違法だと84.4%「思われない」人…ということになるな、と思いました。もっとも、起きたことが違うので、「カツアゲや暴力を振るう人は学校裏サイトで晒されて当然」くらいの感覚にシフトダウンしないといけませんが…。
ストーリーのエンターテイメント性を考えると、学校裏サイト管理人や、そこに巣くう匿名の人物群が「悪」として描かれていると思うのですが、暴力を受けた人、いじめを受けた人、カツアゲをされた人、チケットを売りつけられた人、ノートを燃やされた人…の立場に立って考えると、学校裏サイトを使った「実名晒し」も、絶対的に「悪」なのか?と思えます。その辺りは、片桐さんのメアドをリークした人や、実際に暴力を振るわれた人が登場すれば、語られることかも知れません。
スイッチ・オンのシリーズが「学校裏サイト」を巡る話であり、また、「実名晒しの危険性」が語られたこと、ボッスンが救おうとしているのが、暴力などの常習者である部分に、今、社会で起きていることへのメッセージ性を感じました。勿論、これは、私の個人の感想なのですが、篠原先生の作家性と言うか、「スイッチ・オフ」に取り組まれた姿勢(コミックス5巻のライナーノーツを読んで)を考えると、そういう部分があっても…と思ったのですが、あくまで個人の感想です。
ただ、学校裏サイトを話題にする中で、「匿名掲示板への触れあい方の注意」や「ネットの実名・顔写真晒しのコピーと危険性」が丁寧に語られるのは、作家性の部分だと思います。
普段書いているジャンプ感想からすると、シリアスな内容になってしまいましたが、こんなことを考えました。その他のことは、一言感想の方に書きます。
ブログ裏話
後、この感想は、元々はこのブログ「劇団ヤルキメデス超外伝」に書く予定で書いたのですが、想像以上に内容が深刻になった気がしたので、この裏ダイアリに掲載したのですが…もう一回、推敲をして、日記を書いているブログ載せました。似たよう内容の記事で「ヤルキメデス」っぽい名前のブログに書いてあるのは、私が書いたモノです。
思考的背景
私は、「いじめ」に関しては、いじめたことも、いじめられたことも、傍観したこともある身です。一応、「いじめ」を含む時は、なるたけ、自分の考えの背景を書くようにしております。
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