女王の教室・10話・感想 母性VS父性(後編)
はい
前編に続いて後編です。
・教育委員会の女
視聴者込みで女王が悪い先生と思っていない状態で投入されているので、演出込みで悪者に見えますが、今まで駄目な大人ばかり出ていた中で、唯一のまともな大人とも考えられます。
しかし、女王に関する情報収集を行う中で、神田さんの家に来て、女王の都合の悪いことだけ集めていくのは、少々フェアでないかと。それらを経て、生徒達がどう変わったじゃなくて、事実だけを集めていきます。女王がやめさせられる?
・答え難い質問。
教育委員会の女が授業を視察に来るということで、進藤さんが、女王の正体(真意)を確かめるために、「答え難い質問をすること」を提案します。神田さん、真鍋君、馬場さん、新藤さんの6班の中ではブレイン役なので、提案役になるのは、当然なのですが、ポジションつーか、そういう役みたいで、ちょっと嫌だな。ストライキの提案に関しては明らかな失策でしたし。まあ、天才属性のキャラでも、失敗をするというのは、キャラクターに深みを与えてるかも知れません。ストライキの時は母親との確執も存在していた時でしたしね。
・校長の見せ場
今まで駄目校長のイメージしかなかった泉谷校長(という名前ではない)に見せ場が与えられます。教育委員会に逆らう訳にもいかないし、女王を制することも出来ない。(これは、多分、女王をある程度認めているから)いわゆる、板ばさみって状態ですが、短いシーンで校長という立場の大変さを表していたと思います。びば!泉谷校長!
・教育委員会の女VS女王(母性VS父性)
ついに、教育委員会の女の視察授業です。生徒達も女王の真意を確かめるべく「答え難い質問」を浴びせます。今回の見せ場で非常に良いシーンでした。現場の教師も注目している(という噂)というのもこういうシーンだと思います。
授業をそっちのけで、答弁というのは、置いておいて…。
「何故勉強しないといけないのですか?」
女王の答えは、「勉強はしないといけないものじゃなくて、したいと思うもの。」これは、非常に納得が行きました。知りたいと思う探究心・好奇心により勉強するものだと。そして、立派な大人になるために勉強するのだと。少々言葉が鋭いですが、それは別に良いでしょう。(キャラです。)
だったら、先に言っておいてYO!という意見もあると思いますが、それは方法論というか、先に答えを教えてしまえば、疑問をもつこともないですし、頑張ろうともしないでしょう。女王の方法は父性に基づくものだと思います。
「どうして私達をいじめるのですか?」
「社会に出ると、もっと酷いいじめがあります。」
女王によると、人間は本来的に弱い物をいじめる生き物だそうです。これは、そうかも知れませんが、ちょっと疑問です。でも、否定も出来ない私がいます。女王は、社会に蔓延するいじめに対抗する心というものをトレーニングしないといけないとのことですが、どうも馬場さんの質問に答えきれてない気がします。主に最初の方で行っていたいじめ(神田さんが漏らしたりとか)は、エンターテイメントしては必要ですが、現実レベルで考えると、酷い物は酷いので、ちょっと整合性が取れないのかも知れません。
言葉の外の解釈をするなら、「社会のいじめに対抗する心を養わせるために、私は酷い態度をとっていた。」って感じでしょうか?
「どうして再教育センターにいたのですか?
前の生徒をボコボコにしたと聞いたのですが。」
女王はその事実は否定しませんでした。そして、何が起こったのかを語ります。ようやく今まで謎だった部分が語られます。ボコボコにされた生徒は、頭が良くて、運動も得意で、体も大きくて、いじめをしていたそうです。そのいじめにあって、自殺未遂を行うものも出てくる始末。そして、その生徒が言うには
「どうして、人を殺してはいけないのですか?」
こう言えば、大人が答えられないってことをその生徒が知っていたと。そして、女王はその問いに答えるべく、せの生徒に手を上げたということらしいです。
ここでも、女王の説明不足ですが、女王からの一方的な鉄拳制裁だったのか、応戦する形だったのかは、不明です。ただし、女王が普段襟で隠している傷跡はその時のものでしょうかた、相手からの反撃はあったのでしょう。
瑣末なことですが、先に手をだしたか、後かで随分印象が変わってくると思うのですが、その辺は不明です。
体罰は悪い!って言うのは、一般的な考えだと思いますが、酷いいじめを行っている生徒を自分が傷を負ってまで、接する(?)というのは、対したものです。見てみぬフリとかは、良いことだと思います。
「本当に6%の人間しか幸せになれないのか?」
女王の言う6%というのは、何を指して幸せというのか分りませんが、金銭的や社会的に成功するということイコール幸せとも限らないという、人には人それぞれ幸せがあるという神田さんの意見を肯定する形に終ります。女王は神田さんの考えを否定しませんでしたし、自分の「6%」の考えも間違っているとも言いませんでした。女王らしいです。
・教育委員会の女の決定
そんな、視聴者も廊下で見ていた泉谷校長も(多分)感動していた授業でしたが、教育委員会の女が言うには、
「子ども達が知らなくても良い現実を知らせている」
という理由で、女王を辞めさせるという決定を下しました。泉谷校長も、頑張って止めようとしますが、その決定は変わりそうにありません。
思うに女王が(女性でありながら)強力な父性の体現者であるなら、教育委員会の女は母性の体現者なのではないかと。母性・父性とは簡単に言うと、「何があっても子どもを守る」というのが、母性で、「子どもでも、悪いことをしたら容赦しない」ってのが父性です。日本は母性社会だそうです。
教育委員会の女は母性をもった女性が教師・校長を超える権力を持った存在と考えられます。彼女の教育理論は「子どもを守る」という母性から成り立っていると思われ、女王のやり方と相容れないのは当然かも知れません。しかし、現場の生徒達がどう感じた等々を無視して、女王を辞めさせるというのは、権力と合間って母性というものがヒステリックに現れているかも知れません。彼女が悪役に移るのはそういう部分だと思います。
・教頭活躍の予感。
そんな中でも、教頭はクールに振舞います。サイボーグか!?しかし、今まで校長のオプションでしか登場していなかった教頭なので、来週の活躍が期待されます。知り合いが教頭を題材にしたお芝居をしているので、教頭には頑張って欲しいところです。
こちらを参照。(期間限定ですよ。)
・衝撃のラスト及び次回予告!
なんと、教室に一人いた女王が倒れます。先週の体調不良は伏線でした。駆け寄る並木平三郎!来週活躍するのか?女王に一体何が!?
次回予告で、見た目に負傷している女王!何があった!前の生徒からのお礼参りか!?来週は最終回!目が離せないぜ!
さて、10話の感想ですが、9話はまだ書いていません。書こうとは思うのですが、ブログの仕様上、掲載順が逆になってしまいます。先週にすぐ書いておけば良かった…。
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