くものいと(望月)は世界感や題材が面白い!ネタバレ注意!ジャンプNEXT! (ネクスト) 2013WINTER(冬)感想8
くものいと(望月:もちづき)
☆怪異と異形が跋扈する!異能が描く妖怪絵巻読切45ページ!!ということで、望月先生の読切です。デビュー作ですね。主人公は、高田小太郎(しょうたろう)。ヒロイン?はヤツメさんで、大正時代の陰陽師という面白い題材の物語です。
おもしろかったところ。
大正時代という近代に向かっていく中での妖怪や陰陽師という世界背景的な部分が「難しい」と思ったのですが、題材的に面白いと思いました。また、悪役が悪事を働くの理由が社会背景に起因する…という部分が、珍しいと思いました。
また、主人公と父親の関係の部分とか、キーとなる人物に関すること、伏線や謎解き的な部分も良かったです。
必殺仕事人的展開というか、異形で邪悪な力で悪を倒す…という部分も、好みな感じでした。
気になったところ。
まぁ、単純に絵柄や画力に関する部分です。技術の部分に関して言えば、描きたいこと、やりたいことが伝わってない…と思ったのですが、考え方を変えれば、そこが向上すれば、演出などがもっと向上する…とも思えました。
表現がマックスなシーンは「ゾクッ」とする部分がありましたし、全体の技術が向上したら、もっともっと面白くなるのだろうな…と思いました。
良かったところ。
ラストシーンが好きでした。現代に向かう、陰陽師という闇の世界から、決別の物語なのかな?と思ったのですが、ラストシーンに向かう主人公の感情や表情、未来を見つめる(?)眼差しは、技術じゃあ描けない気がしました。
マンガ的に荒削りではあると思うのですが、色々なモノを感じることができる作品だと思いました。増刊ならではですね。
その他一言感想。
- 主人公が短刀を出すシーンを静かな感じで描けるのがすごい。
- 善悪や立場がミッキスされ「誰のための戦いなのか?」と思った。
- 物語的に悪役を滅しても良かったと思うけどなぁ。陰惨にしないためだろうか…??
連載化されたら?
…ストーリーが完璧に完結しておりますし、陰陽師をテーマにしたバトル要素のあるマンガを描きたい!という作品じゃあなかったと思うので、この作品がそのまま連載化されることはないのじゃないか?と思えます。
勿論、マイナーチェンジをすれば連載向きの設定に変えることはできると思いますが…。どちらかと言えば、この作品は、望月先生の作家性などを知る意味があったのじゃないか?と思えました。
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ジャンプネクスト2013冬

少年ジャンプNEXT! (ネクスト) 2013WINTER ジャンプ本誌では読めない作品が多数あります。色々なマンガに触れてみたい方には、うってつけだと思われます。
余談。
二回目読んでみて思ったのは、作品が読者(私)の感性を飛び越えている…ということでした。上手い下手、面白い面白くないとは別に、作者の『描きたいモノ』が伝わってくるように思いました。
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