その男、颯爽と現れる。そして、その男を御旅飯店で祝う。
30日の事。
今日は、漫画ビラ第三段を刷る予定の日だった。しかし、深夜5,6時まで原稿を描いていても終わりが見えず、寝てしまい気が付くと、9時。ホワイト作業等に移るが、終わらず。
ビラ印刷を蜜柑さん(ブログ内ネーム)に手伝って貰う予定だった。当初、13時に大学で待ち合わせ予定だったのだが、15時半くらいまで雪崩れ込む。パソコン作業もてこずる。
んで、15時半くらいに蜜柑さんと待ち合わせる、印刷室の鍵を借りて来て貰ったのだが、どうやら別団体が昼から鍵をかりっぱなしらしい。4時間くらい使いっぱなし。
実は、鍵を借りっぱなしで、印刷室を放置する団体は割とある。また、その団体がコンパ団体だったから、疑いはひとしお。いや、純然たる偏見なのですが…。
で、印刷室に行ってみると、その団体が印刷室にいる。
私「どれくらいで印刷が終わります?」
男「次、漫画研究会ですよ。」
いや、そんな事聞いてねえ。
私「どれくらいで終わりそうなんですか?」
男「今日は、無理やと思いますよ。」
日本語の通じない相手も割といる。見切りをつけて、漫画研究会の人に聞いてみると、製版が20部とか、一応、21時まで印刷室は使えるから無理という事はないだろう。
待ち時間が出来たので、蜜柑さんと色々話す。企画の事やら、漫画製作の事。最近、メガネドライブがアシスタントしてくれている事を受けて、「ビラ第四段で、何人か書かないか?」と振ってみるが、それは出来ないとのこと。うーん残念。
また、XXでの制作アイディアでのお仕事も依頼する。まあ、単純に絵を描くこと。それは、やってくれそう…?念を押さないといけないのだろうな。
んで、印刷室に行ってみると、業者の人がメンテナンスをしていた…。どうやら、コンパ団体の男の言う「今日は無理」とはこの事なのだろうか…?男もてんぱっていた…?
ビラ印刷は諦めた方が良さそうだった。また、稽古も人の揃いが微妙だったので、個人練習をする事にする。
蜜柑さんは、特に用がないとかで、ダラダラ話に付き合ってくれる。しかし、「元気そうで、疲れている」、「楽しそうで、悲しそう」という部分を見せる彼女は、少なくとも私は一緒にいてそう思うのだが、無理から話に付き合ってくれているのかな?と不安になる。何しろ、結構な先輩だからね。
そのダラダラ話の中で、失敗をしたのは、愚痴を言ってしまった事だろう。そう、愚痴を発するに適した人間とそうでない人間がいる。でも、蜜柑さんは、後者だと思うのだが、でも、話を聞いてくれる相手に、色々、グダグダ話すのが私の悪い所なのだ。
本人も、この記事を読む可能性があるから、自戒の意味で書いておく。
ところで、蜜柑さんの自転車が調子が悪いらしい。泥除けの部分がタイヤに当たっているのか?という事で、蜜柑さんが、直し出す。「泥除けのシャフトが曲がっている場合は、そこを元のように伸ばすと良い」とアドバイス。
でも、泥除けの部分は当たってないのに、前輪に違和感が…。ちょっと自転車に乗らして貰って確かめると、前輪ブレーキがおかしい事が分かる。
極端に言えば、前輪ブレーキがずっとかかっている状態だ。
で、ブレーキ部分の構造は分からないのだが、見るとナットで構成されているから、締めたり緩めたりしたら、なんとかなるのでは?と思い色々、いじってみる。
回復の兆しも見せるが、結果的には、致命的な結果、なぜなら、それは、構造を知らないからだ。つまりは、泥沼にはまりそうになった、その時に…。
一陣の風が吹き。白馬が…、いや、自転車に乗った男が颯爽と現れたのだった。
「貴雄さん、何しているの?」
私の事を「貴雄さん」と呼ぶのは、高校以下からの友達で、さらに彼は京都府立大学に私と同期で入った男だった。ブログ内ネームは未定だ。
その瞬間、「あ、大丈夫だ。」と思った。何故なら、彼は器用だし、絶対に自転車は自分で直す派だ。絶対にそうだ。
事情を説明すると、前輪ブレーキの構造を把握していた。私と蜜柑さんがガチャガチャしていたのを、さささと緩めたり、締めたりして行く。私と蜜柑さんは、見とれるのみ…。
それでも、構造以外にも問題があるのか、彼も、少々てこずっている。だがしかし、最終的には、当初の状態から回復した。前輪ブレーキの全機能が回復した訳じゃないが、走るのに支障はなくなったようだ。
彼は、颯爽と去っていった。見送る、私と蜜柑さん。そう、私は見せ場を全て奪われたのだ。もっとも私はブレーキ部分の知見がなくて、試行を繰り返しながらになっていたから、泥沼に落ち込んでしまったら最悪だった訳だ。
しかし、一連の話は、お話としては面白い。カッコ良さや、見せ場よりも、ネタ的生き方が先行するのが私の良い所であり、究極的にもてない部分でもある。
蜜柑さんが回復した自転車に乗っての第一声、「軽くなった!」。まるで、憑き物が落ちたような声の響きが妙に面白い。
今回の事で、前輪ブレーキの構造は把握した。「これで、ブレーキの故障に苦しむ子ども達を救える。」と言ったら、このセンテンスは、蜜柑さんに受けが良かった。
結局、印刷機の関係でビラは刷れず。しかし、結果として、見せ場はかっさらわれたものの、「前輪ブレーキをリカバーする。」という一連の「やったった感」があったので、「今日は飯喰って帰ろうか?」と提案するが、「稽古は?」と聞き返される。「やったった感」と、後、結果として、朝9時からずっと動き続けていた事もあったので、「稽古ええかな?」と思ったのだが、「ご飯食べにいくなら、個人稽古の間、待っていてくれる。」と蜜柑さんが言ってくれたので、稽古をする事に…。
今、思うと、蜜柑さんのこういう優しい(?)部分というのは、非常に嬉しいのだけど、だが、逆に怖くなる所もある。私は、依頼心が強く。また、優しい人間程損をする部分もある。
なんだかんだで、土日も動き続けていたので、今日は休みにしようかと思ったが、稽古はする事に、そして、その後に御旅飯店に行く事に…。
個人練習は、今まで、個人練習込みで回数やったシーンはすっ飛ばして、あんまり読んでないシーンを読む。蜜柑さんも、よく分からない動きや、ノートを広げたりしていた。
一時間とちょっとくらい自分の台詞を言いつづけるが、集中力の限界が来る。しかし、今回の芝居は、この限界に挑戦するしかないのだ。多分、一人でぶっ通しで、四時間くらい台詞を読みつづけるくらいの力がいる。
で、20時くらいに稽古を終了して、御旅飯店へ。ビラの事とかで、かなり疲れていたのだよ。
北大路の交差点で、ふと沈黙が来る。私は、「ああ、役者後二人かオファーどうなるかな?そう言えば、5月中、ほとんど勉強してないわ。ああ人生どうしよう。」と考えていると、蜜柑さんが…
「面白い事があると良いですね。」
と一言。
ええ!?
思考の流れと変にシンクロしていたので、真意が分からない。聞いてみると…
「御旅飯店で面白い事があると良いですね。」
という事だった。御旅飯店は、大衆食堂っぽい所で、店の中を見ていると面白い事が起きる。まあ、現在のファミレスとかで育った僕らだからこそ、楽しめる、また、そういう雰囲気に系統しているからだ。
何にしろ、思考と発言のシンクロが面白かった。
御旅飯店について、席に座る。カウンターが埋まっていたので、座敷に座る。それぞれ、定食を頼み。また、ビールを一本頼む。かねてから、御旅飯店で酒を飲むのが夢だった。また、疑問もあった。
メニューには、「瓶ビール中500円」とあり、カウンター席の上には「キリンラガー中瓶300円」と書いてあるのだ。別メニューなのか?違うなら、ビールの種類が違うのか?
値段の安い方のキリンラガー中瓶を頼む。普通に出てくる。じゃあ、メニューにある方は…?
わりとゆっくりに、会話メインでゆっくり食べる。蜜柑さんの方が食べるの早いくらい。私は、よく話すので食べるのが遅い。蜜柑さんは、瓶ビールを注ぐ時に泡を作るのが苦手だったので、手ほどきをする。「瓶ビール飲まないの?学科のコンパとかで。」と聞くと「缶ビール」だそうな。
何回かの試行で、泡も立つようになる。
御旅飯店で話していた事は、主に世間話。ビールは私が飲みたい!と言って、グラス二個頼んだので、全額私が出そうかと思ったのだが、100円渡される。まあ、飲んだ量から考えると順当だな。うん。
その後、少し、自転車で走って、それぞれの帰路へ。なお、ここまで書いてみて、尋常なく長いのだけど、面白い事が沢山あったからですね。
また、久しぶりに日記を書いたのは、蜜柑さんが日記に自転車修理の下り、つまり、颯爽と現れた男と、見せ場を奪われた男の事を書くと言ったからなのだが、日記とは、MIXI、私はMIXIユーザーではない。だから、読めない。若干、不公平感をぬぐえない(そうなのか?)感じがするが、MIXIをはじめようとも思わない。
今でも、HPと、ブログで手一杯ですからね。やるなら、FC2SNS無料レンタルで、オーナーとして君臨します。
久しぶりの日記が、もろ長い。リアルで会う人の事をネットで書く、また、本人も読む可能性がある。ブログって不思議なものじゃ。
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