風光る10・11・12/34巻未完(渡辺多恵子)感想ネタバレ注意・武士として死ぬか夫として死ぬか。二者択一ではなく、男は誠の為に武士として死んだとしても女の為に何か形を遺して死ぬものなのかもしれません。
※この記事は友人の、かづちやえから寄稿されたマンガ感想です。
好きなキャラ。
1位 明里
亡き清三郎の兄に次いで、新撰組副長山南さんとも死別する。山南が明里の実家に身請の費用を託し切腹した事で島原をやめ、清三郎に囲われるという形で新撰組宿舎の近くで生活することとなる。愛した男が相次いで死別し、自害をしようとまでしたが、健気に強く生きようとする姿に敬服しました。前回2位からの1位です。
2位 斎藤一
2位から浮上しませんが、確実にいつも笑わせてもらっています。相変わらず清三郎に翻弄されて「どきゅん」を自制している姿と共に、今回は仕事でも縁の下の力持ち的なやり手な一面を見せたり、力及ばずの事実に密かに落ち込んだりする姿を見せたりと、キャラクターを膨らませる新たな一面を見ることができた。硬派で出来る男なのでついつい応援したくなります。
3位 山南敬助
ぱっとしない・・・というのがこの漫画での山南のイメージです。悩む時間は長く、誰よりもいざこざを嫌いう。新撰組副長山南の切腹の理由が記されている文献は未だ発見されていないそうで、それは山南が愛されていたからなのか、新撰組にとって不利になる内容であったのかは謎である。この漫画では尊皇派と佐幕派の間に挟まれ悩んだ末、謎の「脱走」を装い外出し(この時に明里の実家を訪れている)、沖田に連れ戻され事実を腹にしまったまま切腹する。新撰組も山南の事情は何も聞かず「脱走」という理由だけで切腹を命じ今回の件を終了としたが、どうしても明かせぬ事情を腹にしまって自ら切腹する様は天晴であり、最初で最後の晴れ舞台でした。
好きなエピソード。
近藤局長に連れられ新しく新撰組に入隊した伊藤甲子太郎一派と新撰組が二分するのではないかという危機に陥る。伊藤は尊皇派であり、新撰組は佐幕派である。では何故新撰組に入隊したかと言うと、近藤と伊東の話し合いで、佐幕派は結果尊皇派にも通ずるという結論に至ったからである。しかし、尊皇派の中には反佐幕派の考え方を持つ人も世の中にはおり、その反佐幕・尊皇派は幕府の行いに我慢ができなくなった人たちが多いようだ。反乱の末降伏した天狗党(尊皇派の激派と言われる一派)は、幕府軍によりひどい扱いを受けた末斬首刑に処された。伊藤は天狗党の藤田と親しくしていたようで、この事実を聞き反佐幕派となってしまう。新撰組と対立してしまうと思った山南はその事実を知って思い悩むが、それを結果的に何とか抑えたのは山南の切腹となった。しかし、何とか二分の事態を収めたものの、新撰組は事実上は二分している状態でストーリーは続いていく。
好きな理由。
TVもラジオもネットもない時代、幕府が天狗党を処刑したという事実だけが耳に入る。天狗党に思い入れのある者はそこで幕府を不審に思うし、天狗党に反発心がある者は幕府様々であると感じるだけだろうと思う。現代では、殺人事件が起こっても犯人が語っている内容や犯人の背景など放送できる範囲で放送される訳ですが、そこからは多種多様な意見が出ることもあります。人づてでしか情報が入らない時代、いらぬ情報または正しいかどうかわからない情報が入る時代。それでもやはり情報はあるに越したことがない、情報があることで、無駄な争いや殺戮が知らず知らずの内に回避されていることもあるのではないかと感じました。
おすすめ理由。
春になったということで、総司は清三郎のことを少し女子として意識するようになってきました。今までは本当に童としてしか扱っていなかったようにも思います。はたまた「野暮天」なのかはよくわかりませんが(笑)清三郎17歳、総司22歳、二人の恋の行方はここから進展するのではないでしょうか。
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感想の感想(ナカノ実験室)
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