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夢館（堀圭太）感想ネタバレ注意!ミステリー漫画!?面白い…マサユメ君と自意識をこじらせた女子高生の物語…ジャンプNEXT！2014Vol.4ジャンプ感想15

カテゴリ：ジャンプ増刊号
この記事にコメントする！comment数：0：『2014年09月』06日

夢館（堀圭太：ほりけいた）

堀圭太先生のデビュー読切です。主人公は真道リム。真道リムが沢山。雰囲気ありまくりの扉絵から、その実力を感じました。一言で感想を書くと「面白いけど少年漫画じゃねえ！」って感じですが、ともかく面白かったです。

おもしろかったところ。

夢の中にバケモノが出てくるのですが、ムマーか怖すぎワロエナイ。その他の化け物も歪みっぷりが良い感じです。キーとなる存在のマサユメ君がミステリアスな雰囲気で良かったです。

しかし、化け物のデザインが狂気的。どういう発想なのか？何かモチーフがあるようにも思えますが、歪んだようで整っていて、ゆがんでいるのが良かったです。

気になったところ

夢の中だから真道リムは記憶の数だけ自分がいる。面白い設定ですが、中学、高校と年齢が違っても同一人物だから、基本的に制服で見分ける感じなのですが、デザイン的に制服や髪色が白と黒とでハッキリと分かれている方が読みやすいと思いました。

良かったところ

全員が同じ自分だから、みんな同じ意見で、年下の自分に年上の自分がが従う…という下りが良かったです。過去の自分に言い聞かせるってのは、現実にはないですが、記憶の世界では塗替えとかやってそうです。

爽快な蹴り。

ラスト近辺は夢の中の不思議なシーン。マサユメ君の存在など、心理学的にマンガの中で起きたことを分析すると面白そうです。内面の解決って急に来るのかな？魔法的な力が存在しないとしたら、マサユメ君の存在は予知に近い予感とかかな？と考えが広がりました。

本誌に掲載されるには、題材が暗いように思えますが、確かなマンガ力を感じました。おすすめです。

その他一言感想。

幼女の真道リムに反応しちゃう私。昔は明るい女の子だったってことか…。
きつすぎる…トラウマレベル。衝撃の事実…これはきつい、何で捨てたんや。夢の中だから、全部が内面の葛藤か…。
嫌われる理由を自覚するってつらいな。自分の中に「問題」はあったのだろうか？

連載化されたら…。

連載化はされないでしょう。夢とか心理とかを題材に、色んな人の心理を渡り歩くキャラが出てくるとか…？今回は、作家性や、その実力が世の中に知らしめるための読切…と考えると、また次の読切も読んでみたいです。読み応えがありました。

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余談。

中学時代のいじめられた話などがあるのですが…女子中学生の表情の歪みがリアル。作者の体験談ってことはないのでしょうが、人間観察か、あるいはモチーフとなったマンガ作品があるのか？整った絵柄で歪みを表現できるのは、新人さんの読切においては貴重だと思いました。

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