信長協奏曲第10話感想&あらすじネタバレ中位・ゆき(夏帆)の儚い恋と人並みの幸せ。偽物の信長(小栗旬)に命を懸ける家臣それぞれの想い。
※この記事は友人の、かづちやえから寄稿されたドラマ感想です。今回のテーマは「偽物」。現代からタイムスリップした高校生・サブロー(小栗旬)、1551年に織田家の家督を継いで以来1572年(天正元年)までの21年間、信長を務めたこのサブローは信長の偽物なのかどうか。(当時高校生だったサブローは既に37歳にはなっているようです。)命を懸けて主君を守る家臣たちにとっては血筋ではない主君は偽物でしかありません。人柄や功績ではなく血筋、単純な構造で成り立っている世界、それが武士の世界のようで、信長が本物ではないと気づいた池田恒興(向井理)は苦悩します。
自分の目で見て自分で考えて決断が出来ない時代というのも楽なようで、一度例外があるとどう考えていいのかわからず、悩むだけ悩んだ挙句「常識」にとらわれた結論しか出せなくなるものだと思いました。
キャスト。
朝倉義景(小市慢太郎)の間者として登場した帰蝶の侍女・ゆき(夏帆)。サブロー=信長に裏切りを許され、その代り帰蝶を侍女として守ると約束したおゆきでしたが、そんなおゆきに帰蝶は「人並みの幸せ(女子としての幸せ)」を感じて欲しいと願います。信長と帰蝶はおゆきの事情を知る家臣・前田利家(藤ヶ谷太輔(Kis-My-Ft2))におゆきをデートに誘ってくれないかと提案します。「女子にうつつを抜かしている暇はない」と言う利家ですが、なんとなくおゆきが気になり遂にはデートに誘います。おゆきは素直に喜び帰蝶に報告し、また自分を許し受け入れてくれた信長にも報告と御礼を言います。
「裏切り者は死ぬ定め。世の習いを顧みず私を助けて下さい、本当にありがとうございました。」
この言葉が今回信長の救いとなり、またこの想いから起こった出来事に、信長の存在の重さを感じることになります。
利家はおゆきに、いかに信長様がすごくて尊敬しているかを語ります。また、おゆきは「風が気持ちいい」とか「夕焼けが美しい」とか人並みの幸せを感じて生きていきたいと利家に語ります。利家はおゆきと約束します。「自分は殿をお支えする日の元一の家臣になるからおゆきは人並みの女子になろう」清々しく(むずがゆい(笑))カップルのやり取りが描かれていました。
あらすじ。
延暦寺の焼討ちの一件から、サブロー=信長の本物の信長=明智光秀(小栗旬)への不信感が募ります。家臣へどのように説明するか悩むも、悩んだ挙句「俺が間違えてた、ごめん!」という謝罪がサブローの答えでした。しかし、意外にも家臣たちの反応は「天下をとる為には致し方なかった」という答え。今までサブローの人柄で忘れかけていましたが戦乱の時代、勝つための策として焼討ちなどは普通の時代でした。延暦寺という信仰の対象を焼いた事については、結果英断として認められてしまったのでした。そんな家臣の反応についていけないサブロー。「二度としないからみんなもしないで!」とお願いする形でこの一件は終結する。
しかし、延暦寺後考えを即改めた信長を見て怪しむ池田恒興(向井理)、明智光秀が落とした家紋入りの(父から受け継いだ)扇子を拾い明智が本物信長である事に気付いてしまいます。恒興は信長に「なぜ我々を見捨て逃げたのか」「あの男(サブロー)は一体何者なのか」「帰蝶はそれを知っているのか、またそれでいいのか」と問います。信長が恒興に謝罪し、他言無用の上、素性もわからぬサブローの力になるよう今まで通り務めて欲しいとだけ告げます。
そんな折、足利義昭(堀部圭亮)が信長討伐の手紙をまたしても各地に送っていました。サブローは自分が義昭に手紙を出さないよう説得に行くと言い出しますが、サブローは義昭に嫌われている為別の者が行くべきと家臣たちは反対します。そこで名乗りを上げたのが羽柴秀吉(山田孝之)、明智=本物の信長と共に説得に行くと言い出しますが、流石に明智を信用できないサブロー、恒興にも同行をお願いします。そして明智には「余計な事しないでね」とサブローにしては珍しくキツイ釘を刺します。
明智は義昭に「信長に逆らうとどうなるかわかるでしょ?」と脅しをかけ、各地への手紙を回収させました。しかし、羽柴がここで単独行動に出、義昭に「共に信長を討とう」と持ちかけます。理由は延暦寺の焼討ち。明智が信長に扮して命じた焼討ちですが、裏で糸を引いていたのはこの羽柴です。その焼討ちの件で信長には愛想が尽きたと義昭に近づきます。
義昭は羽柴に乗せられ挙兵、信長も致し方なく挙兵を決断します。そこでまた、羽柴が「説得できなかったのは自分の責任」と出兵を買って出ます。ここで織田家を敗戦に導くのかと思いきや、約束を違え羽柴は義昭を討伐してしまいます。これで足利の時代が終わり織田の時代が到来、信長は元号を考えることになりました。
しかし、終戦後の宴会にて、羽柴が義昭を口車に乗せて挙兵させた事をしったサブローは悲しみ激怒します。
「俺言ったよね、騙したりひどい目に合わせて天下とっても意味がないって。」
しかし羽柴は「幕府を討たなければ日の元中から(織田は)狙われていた。延暦寺の焼討ちがあったからこそ(所業に恐れをなし)他国は義昭に加勢しなかった。やはり延暦寺焼討ちの采配は正しく、そのお蔭で織田の時代がきたのだ。」と熱弁します。それには全員が納得せざるを得ず、サブローはまた一人戦国時代で疎外感を感じてしまうのでした。
しかし、おゆきのお礼の言葉(「裏切り者は死ぬ定め。世の習いを顧みず私を助けて下さい、本当にありがとうございました。」)で自分のしたことは間違っていないと確信したサブローは元号を「天正(天下を正しき方へ導く)」と定めます。
また、朝倉義景の家臣が朝倉家重臣首を手土産に織田家を訪れます。サブローは「織田家で働いていいけど今後むやみに人を殺さないでください。」とその者を受け入れます。しかし、その者は元朝倉の間者であった帰蝶の侍女・おゆきも面識のある朝倉に忠誠を誓っている武士でした。おゆきは前田利家にそのことを打ち明けます。利家は自分が見張るからおゆきは気にしないようにと言います。歓迎の宴にて、利家は警戒して男を見張ります。しかし、男が席を立ち宴席を離れた後、踊っていた女が短刀を出し信長に襲い掛かりました。いち早く気づき動きの素早いおゆきが身を呈して信長を守り亡くなってしまいます。
「信長様を守ることが帰蝶様を守る事、帰蝶様の幸せは信長様。こんな私に優しくしてくださりありがとうございました。」
偽物は所詮偽物、恒興は「自分は織田を守るためにここにいます。家臣たちは織田信長様を御支えするためここにいるのです。偽物を守るためではない。これ以上偽物の信長の為に命を落すものがあってはならない。」とサブローに告げます。森可成(森下能幸)やおゆきの死で傷心しているサブロー「そうだね、間違ってるよね。」とだけつぶやきます。
「織田から出ていけ」
面白かったこと。
初っ端から信長(=サブロー)との関係をのろける帰蝶。信長にも「わらわには沢山心配かけて構わんぞ。」と今までになく素直になってきています。また、信長が徳川家康(濱田岳)にあげたエロ本の話を聞き、そんなものを持っていたのかとヤキモチまで焼く始末。「怒ってない」と言いながら「犬に顔を半分食べられたらいい」と言う帰蝶は普通に可愛い女子でした(笑)
来週、偽信長に対しどうゆう行動にでるかが見ものの帰蝶です。
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感想の感想(ナカノ実験室)。
過去世界で三十路に突入って、仮に現代に戻ったとしたら…青春は取り戻せそうにないな…。あと、大名や武将がラブラブしている間に、農民は圧政に苦しんでいたことを覚えておいて下さい(なんだこりゃ)。
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